親子二代で頂点取りだ。愛知・名古屋アジア大会の柔道男子100キロ級決勝(2日、愛知国際アリーナ)で、増地遼汰朗(京葉ガス)がジャホンギル・マジドフ(タジキスタン)に小外刈りで一本勝ち。金メダルが決まると、小さく拳を握った。

 父で前女子日本代表監督の克之氏は、1994年アジア大会(広島)無差別級覇者。母・千代里さん(旧姓立野)は92年バルセロナ五輪で銅メダルを獲得した柔道一家だ。増地は「代表が決まった後に広島で(アジア大会に)出ていたと(父から)直接聞いていた。優勝したいという気持ちはより強くなった」。父と母が見守る中、アジアの頂を勝ち取った。

 2028年ロサンゼルス五輪を意識する上で、負けるわけにはいかなかった。「ここ半年から1年ぐらいはあまり勝ち切れてなくて、そういった面では、何か今までのちょっと苦しかったのがちょっとだけ報われた。少しだけ親孝行できた」と頬を緩めたが、同階級は世界選手権(4日開幕、アゼルバイジャン)に出場する新井道大(東海大)を追う立場だ。「ここで優勝しないと後がなかった」と厳しい表情で語った。

 ライバルの牙城を崩すには、安定したパフォーマンスで結果を残す必要がある。「目の前の試合を勝つしか、道は開けない。まずは次の試合で優勝という形で終われるように頑張りたい」ときっぱり。夢舞台に向けて、今大会の自信を力に変える。