「工藤めぐみ40周年記念大会~邪道姫伝説~」(17日、国立代々木競技場第二体育館)で、観客を負傷させた〝インドの狂虎〟タイガー・ジェット・シン(82)が、衝撃の事態の真意を明かした。

 14年ぶりに来日したシンは、藤波辰爾らが出場したタッグ戦の「特別立会人」を務めたが、入場時には昭和のマットと同じく暴走を開始する。息子タイガー・ジェット・シンJr.の制止を振り切り、サーベルを振りかざすと、花道横にいた観客の頭部を直撃した。観客は前頭部から出血し、救急車で緊急搬送される事態となった。

 幸いにも軽傷で済んだものの、試合後は大会の主役でゼロワンの工藤めぐみGMが「ケガをさせてしまったことは本当に申し訳ない」と謝罪を余儀なくされた。令和の世にはあり得ない衝撃の事件となったが、加害者のシン親子の主張は昭和と変わらない。

場内のファンを攻撃するタイガー・ジェット・シン(中)
場内のファンを攻撃するタイガー・ジェット・シン(中)

 大会後に取材に応じたシンは「私の前にいたのが間違いだ。彼が悪い。わかってるだろ、俺から逃げればいいだけだ」ときっぱり。息子のシンJr.も隣で「アナウンスで『お気をつけください!』と言ってるんだ。『危ない』と言ってるのに逃げなかった。これで彼は二度と間違いはしないでしょうね。父の言う通り、これは事故なんで」といい、謝罪の言葉を口にすることはなかった。

 希代の極悪レスラーは1973年11月の「伊勢丹前襲撃事件」でプライベートの故アントニオ猪木さんを襲ったように、リング外でもお構いなし。観客や報道陣にも無差別に手を出してきた。シンはこうした姿勢について「私は人にバカにされることを決して認めない。そんな気配を感じたり、実際に目にしたりしたら攻撃する」と強調。〝狂虎〟から逃げないことは、「侮辱」と受け止めるのだという。

 質問に一切の笑みを見せずに答えるシンは、82歳になっても〝狂虎〟のままだった。