打線が眠っていても、先発陣が相手の息の根を止める――。LAの王者には、そんな荒っぽい勝ち筋が残されているようだ。ドジャースは30日(日本時間31日)、敵地デトロイトでタイガースに6―1で勝利。2勝4敗の遠征を終え、8月は13勝14敗と今季初の月間負け越しとなった。月間打率も2割4分1厘に低迷。この低空飛行が続くとはいえ82勝55敗でナ・リーグ西地区首位を維持し、2位ダイヤモンドバックスには9・5ゲーム差をつけている。
世界一3連覇への不安を吹き飛ばす材料が、30球団を見渡しても異次元と言える先発陣だ。米紙「カリフォルニア・ポスト」は31日(同9月1日)、ドジャースについて「野球界で断然、最高の先発投手陣を擁している」と激賞した。説得力は数字にも表れている。27日(同28日)のブレーブス戦から山本、スクバル、スネル、グラスノーが4試合連続で先発し、計24回1/3を投げて自責点はわずか4。31奪三振、防御率1・48だ。大リーグ公式サイト「MLB・com」も8日(同9日)、ポストシーズンを見据えた先発ローテーションランキングでドジャースを堂々1位に選出。昨季のポストシーズンでも先発陣は17試合で防御率2・68を記録し、世界一連覇を支えた実績がある。
中でも大きいのがグラスノーの帰還だ。背中のけいれんで約3か月半離脱した右腕は、復帰2戦目となった30日のタイガース戦で7回2安打1失点、6奪三振。最後の10打者を連続で退け、復調を強烈に印象づけた。
左ヒザや右上腕二頭筋の状態が万全ではなく、30日に予定された1イニング登板を見送った大谷翔平投手(32)が、10月までに本格的な先発として仕上がるかは不透明だ。それでも山本、ア・リーグで2年連続サイ・ヤング賞のスクバル、スネル、グラスノーがいる。大谷が先発できなくてもローテーションは全く揺らがない。
打線が毎晩爆発する必要はない。相手より1点多く取ればいい。その1点を守り切れる4本柱こそ、8月に苦しみ抜いた王者が3連覇を成し遂げるための最後にして最大の〝反則級兵器〟と言えそうだ。












