〝黄金の虎〟が、またしても足踏みだ。阪神は25日の中日戦(バンテリンドーム)に2―4で敗れ、連勝は2でストップ。先発の西は5回5安打2失点と最低限のゲームメークを果たしたが、6回に2番手の神宮がサノーに痛恨の19号2ランを献上した。打線も計9残塁と勝負強さを欠き、接戦を取りこぼした。

 阪神が勝ち、2位・巨人が敗れれば優勝マジック「26」が点灯する可能性があった一戦。しかし巨人はヤクルトを下し、TG間のゲーム差は2・5までまたもジワリと縮まった。試合後の藤川球児監督(46)は「西は十分に先発としての役割を果たしてくれた。また明日ですね」とデイバイデイの精神を強調し、球場を後にした。

 今月11~13日の対巨人3連戦(東京ドーム)でスイープを決め、ゲーム差を3まで広げた時には「ここからはもう、阪神さんが一方的に走る展開になると思っていた」と複数の他球団関係者は口をそろえる。だが、あれから2週間近くたった今も、その差を突き放せそうで突き放せないもどかしい日々が続く。

 今季の巨人戦では13勝7敗と大きく勝ち越している藤川虎だが、夏場に入って下位チームからの取りこぼしが目立つ。象徴的なのがセ5位の中日だ。交流戦開始前までは9勝2敗と圧倒していたが、それ以降は4勝5敗と黒星先行。最下位・広島にも7月以降は4勝4敗と勝ち切れない。

 一方の巨人は阪神にこそ勝てないものの、広島、中日ら下位球団から白星を拾い、虎に食らいつく。上位2球団の優勝争いだけでなく、下位4チームが2・5ゲーム差内にひしめくCS出場権争いも白熱。真夏のセ界はジリジリとした奇妙な均衡状態が続く。

 森下と佐藤の中軸2枚看板は打撃主要3冠レースの1、2位を独占。高橋、村上、才木の先発3本柱に加え、工藤と木下ら若手リリーバーも台頭。球団史上、類を見ないほど戦力が大充実している黄金の虎は、いつになれば混とんの森から抜け出せるのだろうか――。