若さと勢いだけでは、長丁場は乗り切れない。ヤクルトは19日の阪神戦(京セラ)に1―2で敗れ、2夜連続のサヨナラ負け。DeNAに抜かれて4位に転落した。

 先発の山野太一投手(27)は8回無失点の快投。打線は8回に押し出し四球で1点を先制し、山野は勝利投手の権利を手に降板した。だが1―0の9回、2番手・広沢が佐藤に同点適時打を浴びて延長戦へ突入。10回一死満塁から大山に犠飛を許し、試合を決められた。

 池山隆寛監督(60)は「いい戦いはしているんですが。阪神の強力打線を抑えられるような球種であったり、技術が必要。野手であればあと1点。なんとか1勝して名古屋にいかなければいけない」と前を向いた。

 開幕から快進撃を見せたヤクルトだが、6月以降は一転。勝率4割を下回る戦いが続き、8月も5勝9敗と黒星が先行する。その失速の背景に見え隠れするのが、長いシーズンを通して戦い抜いた〝完走者〟の少なさだ。

 この日が今季19試合目の先発となった山野も「全てがキャリアハイで未知の世界。ケアやトレーニングは入念にやっていかないといけない」と、コンディション管理に気を配る。

 球団関係者は「シーズンをフルで出続けるしんどさ、その中で結果を残すことの難しさは、実際に経験してみないと分からないですから」と語る。若手を積極的に起用し、打線も日替わりオーダーが続く。序盤なら勢いと若さで乗り切れても、疲労が蓄積すれば経験値の差がチーム力に現れやすい。

 負傷者の多さも追い打ちをかける。「ヤ戦病院」と称されることもあるヤクルトは、今季も山田が開幕二軍スタートとなり、いまだ一軍出場には至っていない。中村悠は右目を負傷して離脱し、ドラフト1位の松下もリハビリを続けるなど、戦力がそろわない。

 経験の浅い若燕にとって、長いシーズンを戦い抜く難しさはここからが本番。ペナントレースと並行して、積み重なる〝疲労〟をどう乗り越えるかも終盤戦のカギとなる。