経済アナリストの森永康平氏が11日、「上泉雄一のええなぁ」(大阪・MBSラジオ)に出演し、5万円目前となった日経平均について解説した。

 先月31日、日本とアメリカの通貨当局は円を買ってドルを売る協調介入を28年ぶりに実施した。7月下旬、円相場がおよそ40年ぶりの1ドル164円の円安水準までに下落。背景には急激な円安だけではなく、日本が円買い介入のために保有するアメリカ国債を大量に売却すると米国の長期金利上昇につながりかねないという懸念もあったからだという。

 解説を求められた森永氏は「今回特別なのは、日米でやったということなんですね。単独介入ではない。今、為替のレートを見てみますと159円30銭まで戻って来てるんですね。今までの防衛ラインだった160円が早くも見えてきている状況で、果たしてここからもう1回やるのかどうかが次のポイントだと思うんですよ」と切り出した。

「介入直後は再び(日米の介入が)ありそうだなってことでなかなかすぐには戻らなかったんですね。155円までバンと落ちてから157円くらいまでは、本当にジワジワ様子見ながらって感じでしたけど、そこから数日で159円30銭まで戻って来てる。『これもうないんじゃないの』と日米の協調介入バンバンやるとは思えないので、前回で終わったんじゃないかとマーケットは見始めてしまっているんじゃないか」と指摘した。

 ドルを売ることがアメリカにとって何のメリットになるのか。「急激に円安が起きてしまうと、円安が韓国ウォンとか中国の人民元とかアジアの通貨にも影響を及ぼす可能性がある。1998年のアジア通貨危機みたいな経験もあるから、あんまり円が一方的に売られるのは良くない」

 さらに「日本はドルを持っているので、手持ちのドルを売って介入はできるんですけど、もうちょっとドルが必要だとなってくると次は米国債を売ってドルを調達して、円買い介入しなくちゃいけない。国債を売るってことは、国債の価格が下がっちゃうわけです。国債は価格が下がると金利が上がります。アメリカサイドからすると日本以上に借金する国ですから、住宅ローンの金利が上がっちゃうとかカードローンの金利が上がっちゃうとかアメリカ国民からすると不満ですよね。なので『協調で一緒にやってやるよ』と」説明した。