中国・黒竜江省大興安嶺地区の国道で、観光客が車を降りて野生のヒグマと自撮りしようとしたところ、かまれる騒動があった。中国メディア「大風新聞」が24日、報じた。

 ネットユーザーが投稿した動画によると、国道G331の大興安嶺区間で野生のヒグマが人にかみつく騒ぎがあり、投稿者は「十分注意し、絶対に餌を与えないでください」と呼びかけた。

 動画には、観光客が自らヒグマに近づき、スマートフォンを取り出して至近距離で記念撮影しようとする様子が映っている。すると、ヒグマ1頭が車の前まで近づき、突然、赤い服を着た観光客のズボンにかみついた。観光客は道路の外へ引きずり出されそうになったものの、振りほどくことができた。他の観光客たちは、その様子を見て相次いで車内へ逃げ込んだ。

 北部原始林区森林管理局の管理ステーション職員によると、現在は秋のドライブ旅行のピークで、国道G331号の北部原始林区区間では野生のヒグマが活発に餌を探す時期を迎えている。しかし、道路沿いで車の窓を開けてヒグマに餌を与えたり、道路をふさぐように停車して写真を撮ったり、車から降りて至近距離から見物したりする行為が後を絶たないという。

 同職員は、ここ数日、国道G331号沿線の各管理ステーションや地元政府、警察署が巡回チームを出し、拡声器を使って何度も「車から降りないで」「餌を与えないで」と呼びかけ、事故防止のため警戒を強化していると説明した。

 職員は「多くの人は『クマは道路脇にいるだけだから、少し近づいて写真を1枚撮ったらすぐ戻れば襲ってこないだろう』と安易に考えています。しかし、車のドアを開け、一歩外へ踏み出した時点で、すでに安全上の一線を越えているのです」と警告した。

 警告を無視して観光客があえてヒグマへ近づいた場合は、「危険があることを知りながら、自ら危険区域へ入った」行為に当たり、法律上は「自甘風険(自ら危険を引き受ける行為)」に該当し、その結果については本人が責任を負うことになるという。