7連敗を止めた一夜、ドジャースには目先の1勝とは別次元の朗報も届いていた。止まっていたユニコーンの「二刀流」の時計が、再び動き始めようとしている。
ドジャースは8日(日本時間9日)、敵地アリゾナ州フェニックスのチェース・フィールドでダイヤモンドバックスと対戦し、延長10回の末に2―1で勝利。10回に大谷翔平投手(32)が勝ち越しの適時内野安打を放ち、泥沼の7連敗に終止符を打った。
ただ、米メディア「ヘビー」が同日、クローズアップしたのは打者・大谷の決勝打ではなく、投手としての復帰ロードだ。同メディアは地元放送局「SportsNet LA」で専属リポーターを務めるドジャース担当記者のキルステン・ワトソン氏のX投稿に焦点を当て、それによれば大谷は10日(同11日)からチームが本拠地に戻るタイミングでブルペン入りし、マウンドでの投球練習を再開する見通しだという。左膝と右上腕二頭筋の状態も良好と伝えられている。
大谷は左膝の炎症に加え、右上腕二頭筋にも違和感を抱え、投手として戦列を離れている。メジャーでの最後の登板は7月3日(同4日)のパドレス戦。6回3失点、9奪三振で、今季は14試合に先発して8勝2敗、防御率1・79を残している。その後、7月22日(同23日)に30球のブルペン投球を行ったが、左膝の痛みがぶり返し、投球プログラムはいったん停止。右腕への負担も考慮し、慎重な調整を続けてきた。
それだけに今回のブルペン再開は大きな一歩だ。大谷自身も今週、状態について「日ごとに良くなってきています」と説明。その一方で復帰時期については明言せず、プライオメトリクス、ロングトス、ブルペン投球と段階を踏み、「正しいステップを踏んでいるかを確認したい」と慎重な姿勢を崩していない。
8日にはチェース・フィールドでキャッチボールも再開した。投手陣ではスネルが11日(同12日)の復帰登板を予定し、グラスノーも復帰を目指す。トレードでスクバルも加わり、山本は8日のダイヤモンドバックス戦で5回3分の2を無失点。前出のヘビーは、ドジャース側が9月中旬までにポストシーズン用の先発陣を完ぺきに整えることを目標にしていると論じている。
連敗脱出はひとまずの止血にすぎない。大谷が再びマウンドに立てるかどうかは、ドジャースが10月に描く「完成形」そのものを左右する。来週のブルペンは単なる投球練習ではない。二刀流復活への時計が、ようやく再び動き出す。












