市場価値が水面下で高騰中だ。阪神・佐藤輝明内野手(27)がMLB球団から熱い視線を集めている。早ければ今オフにもポスティングシステムでメジャー移籍を目指す可能性があるが、契約規模は日本選手の野手の史上最高額を更新することが確実視され、移籍1年目から結果を残した〝和製大砲〟2人の存在が大きく関係しているという。
昨季のセ・リーグで本塁打と打点の2冠王に輝いた佐藤が、今季はさらなる進化を見せた。28日時点で打率3割1分5厘、37本塁打、100打点で主要3部門のすべてでトップ。NPB史上9人目の3冠王へ爆走中だ。
日本球界ではもはや無双状態。佐藤が今オフのメジャー移籍を決断した場合、阪神球団の承認を得た上でポスティングシステムを利用することになる。その場合のレートは〝ストップ高〟に達する勢いだという。
その最たる要因は、今季からMLBに戦いの場を移した岡本和真内野手(30=ブルージェイズ)と村上宗隆内野手(26=ホワイトソックス)の存在だ。
岡本は巨人から4年総額6000万ドル(約94億円)、村上は2年総額3400万ドル(約53億6000万円=いずれも契約時)で移籍。そして、1年目からそろってシーズン30本塁打以上を記録し、各所属球団の主力に定着した。従来の米球界関係者らの間では日本選手に関して「投手なら買い」が定石となっていたが、2人の躍進によって長距離砲に対する評価も一変した格好だ。
佐藤のプレーを複数試合にわたって直接視察したMLB球団の編成幹部によると、昨今のチームづくりのトレンドは「『コピーキャット(他人のマネばかりする)・リーグ』とファンからやゆされるほど、成功例を積極的に取り入れていくべきという考えが支配的」という。だからこそ、昨オフに海を渡った選手たちの前評判と実際の結果が重要になるとみている。
「村上のストロングポイントとして、ホームランを打てるパワーを兼ね備えていることはどの球団の誰もが知っていた。一方で、好不調の波が激しく空振りも多い。調子が悪くなると、さらにボール球を追いかける悪癖もある。その傾向がMLBに来て劇的に変化したかと言えば、そこまで変わっていない。ということは、佐藤もよほどのことがない限り、良くも悪くもデータ通りのパフォーマンスを期待していい。ホワイトソックスの村上への投資は収支が見合う補強策で、誰もが成功と思っている」
佐藤に関しても同様だ。リスクを承知した上で長所に重点を置き、投資を惜しむべきではないとの認識が大勢を占めているという。となれば、佐藤の相場はどれほどになるのか。
「村上の単年あたりの年俸が1700万ドルだとしたら、単年2000万ドル(約31億円)の5年契約あたりの攻防と想像している。岡本がブルージェイズと契約した時は29歳。佐藤はそれよりも若いことを考えれば、契約年数でも4年以下ということは考えづらい」(前出の幹部)
5年以上の長期契約を提示しない限り、獲得が難しいとなれば、単純計算でも5年総額1億ドル(約155億円)以上だ。日本の野手の最高額は2022年オフにレッドソックスと5年総額9000万ドル(約126億円=同)で合意した吉田だが、佐藤が歴史を塗り替える可能性は高そうだ。














