第108回全国高校野球選手権大会の第3日(7日)第2試合で健大高崎(群馬)が八幡南(滋賀)を7―1で下し、2回戦進出を決めた。

 投打がかみ合った。先発した石垣(2年)は9回4安打、11奪三振の快投でゲームメーク。打線は1―0の5回に1イニング5安打の猛攻で一挙6点を挙げて、マウンドの先発右腕を援護した。青柳監督は「本当にいい試合でした。あの6点がなかったら負けた試合だったので、そう考えれば次に向けては反省かなと思います」と気を緩めることはなかった。

 団結力は全てに勝る――。個々の技術だけでなくチームの結束も重視し、指導の根幹に「不如人和」という信条を掲げる指揮官。昨秋の県大会準々決勝で涙をのみ、悔しさを共有した経験がナインを一つにしたといい「冬を越えたあたりからチーム全体がまとまって、本当にいいチームになってきた」と成長ぶりを評価する。

 その思いはナインもしっかりと継承。「血のつながりないけどFamily――」。これは8人組ヒップホップ・クルー、BAD HOPの「CALLIN'(feat. G-k.i.d, Bark & Benjazzy)」という曲に登場する一節。園田蓮(3年)が「自分たちにぴったりだと思って」と持ち込んだフレーズは、すぐさまチームの〝第二の合言葉〟となった。

BAD HOPのT-Pablow(2020年)
BAD HOPのT-Pablow(2020年)

 選手の一人は「団結力と、仲の良さは他のどの学校にも絶対に負けない自信があります」と力を込める。「気が合うどころじゃないんです(笑い)。お互い考えていることも分かる。言葉とか動きも怖いくらい揃うんです」。すると「見ててください」と突然じゃんけんを始め、3回連続であいこ。当の本人たちも驚くほどの以心伝心ぶりを証明してみせた。

 試合中にはアイコンタクトを交わして意志疎通。ベンチからグラウンドへ声を送る時も、複数の選手が示し合わせたように同じタイミングで、同じ言葉が飛ぶそうで「まじで阿吽(あうん)の呼吸なんです」と自慢げに笑う。

 まさに〝運命共同体〟。「この仲間たちと一緒に死ねたら万々歳って思うくらい、この仲間が大好きです」。そう語るまなざしは真剣そのものだ。かけがえのない仲間と過ごす最後の夏は、まだ始まったばかりだ。