人気漫画「ドラゴン桜」「インベスターZ」などで知られる、漫画家の三田紀房氏が5日、兵庫県内で行われたイベント「アジアコミュニティ2026」に出席し、アジア甲子園について説明した。

 アジア甲子園は、理事長の柴田章吾氏が「東南アジアでの野球振興」を目的に2016年に個人で活動していたもの。それを三田氏の助言で活動方針が定まり、22年に組織化(海外野球振興協会)され、インドネシアのジャカルタで野球大会を行うまでに成長した。

 過去2回行われており、今年は4~5か国から集まった16チーム(予想)が12月12~20日の間、熱い戦いを繰り広げる。

 24年12月に開催した第1回大会を振り返った柴田氏は「頑張ったら昔の努力が報われるのかなと思いました。本当に大会をやるというのは大変なことと知らずに始めてしまった後悔はあったんですが、日本人にとって甲子園とは、こんなにも偉大なことなんだ」と言い、感極まる場面もあった。

 漫画が実写化されたTBS系ドラマ「ドラゴン桜」を見たのをきっかけに、三田氏に野球を海外に広めるアイデアをもらおうと発案。21年に知人の紹介で三田氏に会いに行ったという。

 三田氏は「『フィリピンで子供たちに野球を教える活動をしてるんだけど、どうやったらアジアに野球を広められるのか。何かいいアイデアはありませんか』というご相談を受けまして、だったら子供たちが目標にするような大会を主宰したらどうかというお話をしました」と明かした。

 高校野球の第1回大会に出場したのは10チーム。「最初は小さくてもいいから大会を開いたらどうかと。ただ『アジア甲子園』とか名前だけは大きくしようと提案しました」と明かし、それを聞いた柴田氏は面食らっていたと笑った。

 同大会は、野球のプレーをただ楽しんでもらうことが目標ではないため、選手同士の礼儀の指導やブラスバンド、チアリーディングなどを入れた応援も組み込んでいる。

 三田氏は「高校野球の文化が東南アジアに少しでも定着して広がっていけば」と目を輝かせた。