【グレイシーハンターの〝真実〟 IQレスラー桜庭和志 実録 桜道(35)】船木誠勝さんの現役復帰戦の相手に浮上していた僕は、2007年9月17日の「HERO’S」で、先に船木さんと行動を共にしていた柴田(勝頼)君と試合をすることになりました。
試合は1ラウンド(R)6分20秒腕十字固めでなんとか勝つことができましたが、ガードの下から死ぬほどぶん殴られたのを覚えています。序盤にタックルでテークダウンできたんですが、その状態で思い切り殴ってきたんです。あれは驚いたし、意識が半分飛びそうになりました。正直、ヒカルド・アローナ(ブラジル)のヒザ蹴りより効きましたよ…。
普通、あの状況になったら離して立とうとするか、抱きついてグチャグチャってするかじゃないですか。だけど、柴田君はガードに入れて下から殴るっていう作戦を考えてきた。僕としては1Rで一本勝ちしてはいるけど「強かったな」っていう印象が残りました。
この勝利を受けて、大みそかに船木さんと試合をすることになりました。船木さんはこれが7年ぶりの復帰戦。初めてやる相手で練習もしたことがないし、試合もそんなに見たことがない中での対戦でしたが、実際に組んだら見た目と同じで力が強かったです。
1回、僕が上になった時に下から顔面を蹴られそうになったんですけど、危うくそれが当たっていたらKOされてました。僕がテークダウンしてちょっと離れたから少し突っ込めそうかなと思ったら、下から「パーン!」って来たんですよ。かすったんで「あぶねえ!」って感じでした。
試合には勝つ(1R6分25秒、チキンウイングアームロック)ことができて「僕でもまだできるんだから、船木さんも引退しないでもっとやりましょうよ」って話した記憶があります。さらに記憶だと、その後に船木さんから関係者を通じて「柴田が一緒に練習したいと言っている」っていう連絡が来たんです。それから船木さん、柴田君とも一緒に練習をするようになりました。
ちょうどこのタイミングで自分のジム「Laughter7」を立ち上げていました。正式にオープンしたのは08年4月。それまで僕はゴールドジムを借りたり、別にジムに行ったりとかして練習していたんですけど、自分で誰にも見つからず、いつでも自由に練習できる場所が欲しかったんです。船木さんと柴田君もその「Laughter7」に来てくれるようになりました。
そしてその頃、活動を休止した「PRIDE」のスタッフたちが「HERO’S」と合流し、新たなイベント「DREAM」を旗揚げすることが決定します。それまで「HERO’S」で戦っていた僕も、その新たなイベントに参戦することになります。














