新日本プロレス「G1クライマックス」26日大田区大会のBブロック公式戦で、OSKAR(28)がNEVER無差別級王者のウルフアロン(30)から3勝目を挙げた。柔道の金メダリストを絞め落とすという衝撃を与えた怪物は、決勝戦(8月16日、両国)の相手に「ノックアウト・ブラザーズ(K.O.B)」のパートナーであるYuto―Iceを熱望。いまだ実現していない〝兄弟対決〟にかける思いとは――。

 アングルスラムをサミングで逃れたOSKARは、ツームストーンパイルドライバーからナイトメアホールド(裸絞め)に捕獲する。最後は胴締め式でウルフを失神KOに追い込み「五輪金メダリストに勝てた。これが本当の始まりだ。この団体での俺の夢が、かなおうとしている」と勝ち誇った。

 昨年8月にIceとのK.O.Bで凱旋帰国。タッグ戦線を席巻し、2025年度プロレス大賞で最優秀タッグチーム賞も獲得したOSKARにとって、初出場のG1は新たな扉を開く絶好の機会だ。取材に対し「今年中にIWGPタッグを取り戻したい気持ちはあるけど、G1中はシングルのことしか考えていない。Iceも同じ考えだと思う。今はシングルプレーヤーとして名前を知らしめたいし、それが課題だと思っている」と胸中を明かした。

OSKARとは逆のAブロックで奮闘中の相棒Yuto-Ice(右)
OSKARとは逆のAブロックで奮闘中の相棒Yuto-Ice(右)

 今大会の目標の一つが、Iceとの初シングルマッチだ。若手時代の2023年に6月大阪城大会と8月船橋大会で変則的な3人掛け5分1本勝負で戦ったことがあるものの、正式な一騎打ちで対戦したことはない。「実現したらバイオレンスな、ストリートファイト、ハードコアのような試合になるだろう。俺たちは親友でありながらライバルだから、お互いに絶対に負けたくない。勝ちたいなら相手の息の根を止めるくらいのつもりでやらないとね」と決勝戦での実現を見据えた。

 テンコジ(天山広吉&小島聡)やゴールデン☆ラヴァーズ(飯伏幸太&ケニー・オメガ)など、かつての名タッグも相棒同士で数々の名勝負を残してきた。OSKARは「スタイルとしてはケニーと飯伏とは完全に違うけど、絆としてはある程度似たものがあるのかもしれない。G1中もお互いに試合が終わったら、映像を振り返ってアドバイスし合ってるんだ。もしシングルをやって俺が負けることがあったら、Iceはうるさいくらいそれをずっと言い続けるだろうね。だから絶対に勝ちたい」と笑みを浮かべた。

 これを伝え聞いたIceも「ファレ道場の時からの付き合いだから、兄弟みたいな存在。いま一番カネになるのはK.O.Bやからな。その2人がやったら間違いなくカネになる」と呼応する。

 仮に実現すれば、第1回大会の蝶野正洋 vs 武藤敬司以来の20代選手同士の決勝戦となる。血のつながりを超越した兄弟は、G1の歴史に新たな1ページを刻むことができるのか――。