白星を積み上げた9連戦の締めくくりで、巨人を待っていたのは首位陥落と〝離脱ドミノ〟のダブルパンチだった。巨人は22日の広島戦(東京ドーム)に1―6で逆転負けを喫し、リーグ2位に転落した。

 最後まで投打がかみ合わなかった。初回に泉口の犠飛で先制したが、先発の西舘が2回、モンテロ、持丸に2者連続ソロを浴び、あっさり逆転を許した。打線も広島先発の斉藤を前に好機で決定打を欠き、救援陣も追加点を献上。最後まで反撃の糸口をつかめなかった。

 橋上秀樹監督代行(60)は「初回は本当にいい形で点が取れましたけれども…。9連戦最後の試合で最も避けなきゃいけないような試合になってしまいましたね」と振り返った。

 それでも、前半戦最後の山場となった「真夏の9連戦」は6勝3敗と大きく勝ち越した。指揮官も「数字的にもしっかり勝ち越せましたし、収穫もありました」と一定の手応えを口にしたが、2年ぶりのリーグ優勝を目指すチームは今季最大の正念場を迎えている。

 21日の広島戦で走塁中に左脚の違和感を訴え、途中交代した吉川は22日、都内の病院で検査を受け、左太もも裏の肉離れと診断されて登録抹消。同日には門脇も下半身のコンディション不良で登録を外れた。

 戸郷、大勢、岸田に続き、7月だけで計5人が負傷やコンディション不良で戦線離脱。夏本番を前に離脱者が相次ぐ〝負のスパイラル〟は、チームにどんな影響を及ぼすのか。

 チーム関係者は「昨季は主砲の岡本(現ブルージェイズ)が靱帯を痛め、5月から長期離脱して以降、チームの勢いはガクッと落ちた。今年もこれ以上、主力の離脱者が出ればズルズルと下がっていく危険性もある」と危惧。その一方で「『優勝するチーム』『本当に強いチーム』というのは、主力が離脱した時に代役がしっかり芽を出す。若手選手たちにとっては大きなチャンスだし、ここで結果を残せるようなら逆に優勝に限りなく近づくはず」と分析した。

 危機の中でこそ、チームの真価は浮き彫りになる。〝ピンチはチャンス〟の格言通り、橋上巨人はこの逆境を追い風に変えられるか。