独走態勢に入った「王朝」にも、後半戦を勝ち切るための死角はある。米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」の電子版「ON SI」は17日(日本時間18日)、ドジャースの3連覇を左右する3つの焦点に切り込んだ。大谷翔平投手(32)の左ヒザ、米東部時間8月3日午後6時(同4日午前7時)のトレード期限へ向けた補強、そして大器リバー・ライアン投手(27)のメジャー復帰時期だ。
前半戦を61勝36敗、ナ・リーグ西地区2位に11・5ゲーム差をつけ、メジャー最高勝率で折り返した最強軍団にも、10月を見据えれば放置できないテーマである。最大の懸念は、やはり大谷の左ヒザだ。6月11日(同12日)のパイレーツ戦で炎症を訴えて途中交代。画像検査では構造上の損傷は確認されなかったが、痛みが続き、10日(同11日)のダイヤモンドバックス戦で予定されていた先発登板を回避し、球宴も辞退した。球宴休み中には膝にたまった水を抜く処置を受ける方針となった。
ロバーツ監督は「10月なら投げていた」と深刻視していない一方、大谷本人は打撃より投球への影響が大きいとの認識を示している。後半戦も打線には加わる見通しだが、投手としての再登板日は未定。3連覇を狙う以上、無理をさせないことが最優先となる。
次は補強だ。市場最大の目玉は、タイガースのタリク・スクバル投手(29)。2年連続サイ・ヤング賞の左腕は今季終了後にFAとなるため、獲得できても現状では短期保有となる。ドジャースは「最高級の若手を放出してまで動く可能性は低い」との姿勢をにじませているが、他球団は関心を過小に見せる〝煙幕〟を疑っている。故障離脱中の主力投手も復帰へ向かう中、独走チームがなおスクバルまで加えるのか。これ以上の補強が必要かではなく、ライバルに渡してよいのかという発想で動くのが、この球団の恐ろしさだ。
そして第3の鍵がライアンである。2024年にメジャー4試合へ先発し、1勝0敗、防御率1・33。直後に右肘を痛めてトミー・ジョン手術を受け、25年を全休した。今季は3Aオクラホマシティーで8試合に先発し、3勝1敗、防御率4・46ながら36回3分の1で43奪三振。だが6月26日(同27日)、今季2度目となる太もも裏の故障で7日間の負傷者リスト(IL)に入っており、「満を持して」の復帰には、なお一段階を要する。
アンドリュー・フリードマン編成本部長は、若手が大手術から戻る難しさを踏まえ、10月にも強力な選択肢となれるよう慎重に進める方針を明言している。まず故障を完治させ、マイナーで投球回を積むことが先決。現状では7月中の即昇格は見込みにくく、Xデーは8月以降が現実的だ。
先発の穴埋めだけでなく、短いイニングで剛球を生かすポストシーズンの切り札も視野に入る。3連覇への〝最終解〟は「誰を取るか」だけではない。「誰を、いつ、万全で使えるか」にある。












