野球を忘れる時間が、マウンドでの強さを研ぎ澄ませている。ヤクルトは23日の阪神戦(甲子園)に4―3で逆転勝ちし、今カードを白星発進。首位タイで並んだ阪神、巨人に0・5ゲーム差まで肉迫した。
打線は相手先発・才木に6回3安打無得点と苦戦。それでも1点を追う8回、3番手・岩崎を攻め、連打と四球で一死満塁とすると、岩田が左翼線へ2点適時二塁打を放って逆転した。代打・サンタナへの申告敬遠で再び満塁とし、赤羽も右前へ2点適時打。直後に大山の2ランで1点差に詰め寄られたが、最後は逃げ切った。
逆転劇の土台を築いたのは、先発した山野太一投手(27)だった。プロ6年目の左腕は2回に味方守備の乱れから先制点を許したものの、6回4安打1失点、自責0。8勝目こそ逃したが、この好投でチームトップの防御率は2・21まで良化し、リーグ3位に浮上した。7勝もチーム最多。試合後は「ボール球が多く、流れを持ってこられなかったのは反省。それでも悪いなりに、先発としてしっかり役割を果たせたかなと思います」と振り返った。
勝利への執念は人一倍強く、首脳陣も太鼓判を押すほどの熱量を秘める左腕。その情熱を支えているのが、マウンドを離れた時の抜群の「オンオフの切り替え力」だ。山野は「気持ちが落ちたりした時は、休みの日はしっかり野球から離れて切り替えるようにしてます」と明かし、休日は自分の投球映像もなるべく見ないようにしているという。
その時間は家族への思いにもつながっている。「この間は子どもを連れて水族館に行ったり、公園に行って奥さんとバドミントンしたりして(笑い)。奥さんもずっと家で子どもを見てくれてるので、休みの日はどこかに連れていってあげたい」と笑みを浮かべた。
「今年は調子がいいので、そんなに(気持ちが)落ちることはないです」と手応えも口にした山野。家族との穏やかな時間で心身を整えた燕の勝ち頭は再びマウンドに立ち、次の1勝へ腕を振る。












