新日本プロレスのIWGP GLOBALヘビー級王者・海野翔太(29)が、〝地球規模〟王者としての使命を背負った。米国・AEWとの合同興行「Forbidden Door(FD)」(28日=日本時間29日、カリフォルニア州サンノゼ)でPAC(39=AEW)とのV1戦に臨む王者は、同大会の〝ボイコット〟を示唆しているIWGPヘビー級王者・辻陽太の姿勢を理解。海外での外敵迎撃はあくまで自身の仕事と義務づけた。

後藤洋央紀(左)にエルボースマッシュを決める海野翔太
後藤洋央紀(左)にエルボースマッシュを決める海野翔太

 海野は14日大阪城大会で、キャリア9年2か月にして悲願の初タイトルを奪取。しかし、直後にゲイブ・キッド(AEW)に襲撃される屈辱を味わった。「新日本を辞めたなら、AEW一本で頑張っていけばいいんじゃないかなと。G1の出場も決まって、この状況で納得する選手いるはずないと思いますよ。ふざけんなって。今年ゲイブがやったことって(出場メンバー)発表時点では、4月に辻を襲っただけじゃないですか」と怒りをあらわにした。

 かくして初防衛戦の相手はゲイブ…ではなくデスライダーズのPACに決定。「じゃあ、なんで襲ってきたんだって思いは大いにありますね」ともっとも過ぎるゲイブへの疑問を抱きつつも、海野にとってPACは、英国武者修行時代の2022年7月に、RPWマットでAEWオールアトランティック王座に挑戦し、敗れた因縁の相手だ。「恩というわけじゃないですけど、当時の僕からしたら挑戦自体が光栄なことでしたし。今、GLOBAL王者になって、ベルトの価値を上げていく意味ではこれ以上ない挑戦者ですね」と闘志を燃やす。

 その一方で団体最高峰王者の辻は、過去のFDでのIWGP王座戦の扱いを理由にボイコットを示唆し、物議を醸している。これに対して海野は「思いは理解できるので、貫いてほしいですね。ベルトのコンセプトは大事なことだし、今までのAEWでのIWGPの扱われ方を見たら、下に見られてると思いますし、そこは軌道修正する時期なんじゃないかなと」と賛同。

「王者として『誰の挑戦でも受ける』のがIWGPのコンセプトだったと思うんですけど、IWGPの名前のつくベルトが他にもできた現状で、海外で『誰の挑戦でも受ける』のは国境を越えるGLOBAL王者の、僕の仕事だと思ってます。負けたら流出というリスクはありますけど、その責任も含めて新日本プロレスが、IWGP GLOBALが一番すごいと海外に証明したいですね」と、それぞれの王座の役割に関する見解を示した。

 21日の相模原大会では6人タッグ戦に出場し、豪快なラリアートで快勝。「ベルトの特色を光らせてこそ、存在意義、価値が上がっていくと俺は思う」と力強く言い切った海野が、王者の誇りを胸に禁断の扉を開く。