【グレイシーハンターの〝真実〟 IQレスラー桜庭和志 実録 桜道(37)】2008年大みそか(※1)はお客さんに見せられないような、くだらない試合をしてしまいました(笑い)。試合って2人でつくるもの。1人では、ああなっちゃいますよ(笑い)。
もともと僕はあの人(※2)に興味がないんです。試合も「やってくれ」と言われたからやっただけ。それまでに何度か対戦が浮上して僕が受けても、あの人が断っていたんです。だけど、僕がメルビン(マヌーフ)戦で骨折させられて練習を休んでいたら、なぜか向こうが受けました(苦笑い)。とにかく、プロとしてお客さんにお見せできるような試合ができなくて残念でした。
その後、09年10月6日の「DREAM.11」でルビン〝ミスターハリウッド〟ウイリアムズ(米国)と対戦しました。「楽なヤツお願いします」って言ったら、ボクシングのチャンピオンを連れてこられて〝勘弁してよ〟って思いました。
でも1ラウンド(R)の序盤にテークダウンして腕を取ることができたんです。それで「簡単に取り過ぎちゃったな」と思って一生懸命な顔をつくりました(結果は1R2分53秒、チキンウイングアームロックで勝ち)。ただ、立っている時はビビりましたよ。「カウンターでも食らったら死ぬ!」と思っていました。
その次戦は19日後の「DREAM.12」で、ゼルグ〝弁慶〟ガレシック(クロアチア)との試合でした。なんでそうなったんだっけな…。「出て」って言われた気がします(※3)。
印象的だったことは試合の2日前に泥酔したことですね。大阪に着いて最初は飲むつもりはなかったんです。だけど「やっぱり少し飲もうかな」となって若手と部屋で飲み始めたんです。そしたら下さん(下柳剛)から電話がかかってきて「あさっては頑張れよ」「俺は近くで飲んでる」と。セコンドに就いてもらう予定だったから「お願いします」って電話を切りましたが「やっぱり行こうぜ」と合流し、結局ベロベロになるまで飲んで…。最終的には靴下を1個なくしました。
でも、試合は勝てました。ドンピシャでタックルに入れたんです。向こうは上から殴ってきたけど、ヒザを取って思いっきり背筋を使ってバキバキと音を鳴らして決めました(1R1分40秒、ヒザ十字固め)。その試合後、救護室に行ったら弁慶が車いすに座っていたんで、僕は殴られて腫れた自分の顔を指さして「サンキュー!」って言ったんです。そしたら弁慶も、自分のヒザを指さして「サンキュー!」って言っていました。ああいう選手とは仲良くなれるんですよね、僕。
※1…12年半ぶりに田村潔司と対戦。結果は桜庭が2R判定負け
※2…田村のこと
※3…ガレシックと対戦予定のメルビン・マヌーフが負傷欠場のため














