米国・WWE真夏の祭典「サマースラム」初日(1日=日本時間2日、ミネソタ州ミネアポリス)で、〝ルーラー(支配者)〟ことオバ・フェミ(28)が、〝ビースト〟ブロック・レスナー(49)に再び完勝し「WWEの未来」となった。

 4月の祭典「レッスルマニア42」の初対決では、オバが圧勝。5月のPLEイタリア大会ではレスナーが雪辱し、新旧怪物対決はこれまで1勝1敗となっている。快進撃を続けるオバは、「キング・オブ・ザ・リング」トーナメントを制し「サマースラム」での最高峰王座挑戦権を得たが、これを放棄してレスナーとの決着戦に臨んだ。しかも試合形式はレスナーが得意とする天井付き金網デスマッチ「ヘル・イン・ア・セル」だ。

 オバはいきなりレスナーに突進するが、ジャーマン3連発のスープレックスシティーを浴びる。だが場外の攻防を制してブレーンバスターで投げ飛ばし、鉄階段に打ちつけた。さらに金網に立てかけたテーブルにも激突させると、テーブルは真っ二つになった。レスナーも鉄階段で3発も殴り、ジャーマン連発、ブレーンバスターと攻撃の手を緩めない。

オバ・フェミ(右)はブロック・レスナーをキックで吹っ飛ばす(©WWE)
オバ・フェミ(右)はブロック・レスナーをキックで吹っ飛ばす(©WWE)

 支配者も負けじと、チョークスラムから前方に投げ捨て、フォールフロムグレース(シットダウン式パワーボム)で叩きつける。これをカウント2で返したレスナーはオバの巨体を持ち上げてF5を3連発で放つも、3カウントを奪えない。すさまじい耐久力のオバには、レスナー自らリングのマットを引きはがし、リング下の木板までむき出しになった。

 レスナーは木板めがけて、ライバルだったジ・アンダーテイカーの必殺技、ツームストンパイルドライバーで叩きつける。続けてテイカーの舌出しポーズも披露しながらオバをカバー。観衆は大熱狂したが、新怪物には通じず、カウント2で切り返してみせた。オバはレスナーが掲げたパイプイスを右スレートで打ち抜ぬくと、最後はフォールフロムグレースでマットに沈め、レスナーからまたも3カウントを奪った。

 ビースト有利の試合形式をものともせず、レスナーを再撃破し世代交代を実現させた。その思いは敗れたレスナーも同じだ。一度はリングを下りたが、グローブとヒジのサポーターを外してリングに上がり、オバに握手を求めた。オバが驚いて動けずにいると、ビーストは自らオバを抱き締め、右手を高々と掲げてみせた。

 さらにマイクを握り、リングを下りようとするオバを呼び戻し「お前がWWEの未来だ!」と後継者に指名した。続けて「おめでとう、お前は未来、俺は過去、こいつが未来」とオバと自身を交互に指さし、次代を託した。オバも大会後のポストショーで「どうやって生き延びたのかわからないが、真実はこうだ。未来は遠くない。未来は今であり、未来は俺だ」と決意を表明。レスナーにもリスペクトを示した。

 ナイジェリア出身でキャリア4年に満たない新怪物が、WWE新次代の先頭に立った。

「WWEサマースラム2026」はABEMAにて中継された。