ノアのシングルリーグ戦「N―1 VICTORY2026」15日熊本大会のBブロック公式戦で、遠藤哲哉(35)がKENTA(45)を撃破し初勝利を挙げた。

「WHITE RAVEN SQWAD(WRS)」で共闘し、互いに手の内を知り尽くす両雄の同門対決は、一歩も譲らない意地の張り合いとなった。シューティングスタープレスをヒザで迎撃された遠藤は、ブサイクのヒザ蹴りから掌底を連発される。

 それでもgo 2 sleepをキャッチすると、カーフキラーに捕獲。さらにトーチャーラックボムで大ダメージを与えると、最後は変型シューティングスタープレスで華麗に圧殺した。

 試合後のリング上でマイクを握った遠藤は「今日3カウント僕が取ったからって、別にWRSのリーダーになりたいとか全然ないし。これからもKENTAさんがリーダーとして引っ張って行っていただいて。まあ去年のN―1もね、僕が勝ってるんで、2連勝したからって別にリーダーとか僕こだわりないので。KENTAさんがこれからも続けていただきたいなと思います」とメッセージ。KENTAも「今日は俺が負けたってことでいいよ。言葉の節々からリーダー変われっていう意思がすごいけど…。お前、優勝してみろよ。そうしたらまた変わるかもしれないし…いや、俺が諦めたみたいな発言しちゃったよ。俺はまだまだ諦めてねえからな」と独特な呼応の仕方で、健闘を称え合った。

 さらに宮城県出身の遠藤は「小話」として、プロレス入り前の2011年3月に東日本大震災を経験したエピソードを披露。「昔々、ある田舎に一人の青年がいました。青年は専門学校に通いながらプロレス団体の入門テストに合格しました。卒業式の日、青年が住む町を最大震度7強の大地震が襲いました。道は陥没し、電気・水道・ガスも止まり、青年の家も大きな被害を受けました。地震から1か月後、入門するために青年は上京しました。練習はすごく厳しくて何度も心が折れそうになりましたけど、青年は地元で復興に向かい合ってる人々や、快く送り出してくれた家族のことを思い、歯を食いしばってなんとかデビューすることができました」と当時を振り返った。

 続けて「それから数年後、その青年は団体の王者になり、地元の観光大使まで務めるようになりました。一つ確実に言えることは、地元で復興に励む人々の姿がその青年の心の支えの一つだったということです」と熱弁。今年7月に大地震の被害を受けた熊本のファンに対し「今日、こうして我々が試合をできたのも熊本のみなさんのおかげだと思ってます。立つリングは違えど、僕たちと熊本の皆さん、ともに戦っていきましょう」と呼びかけると「がばだせ、熊本!」と叫んで大会を締めくくった。