巨人は交流戦から橋上秀樹監督代行(60)が急きょ指揮を執り、2カードを終えて3勝3敗の勝率5割と奮闘。2日からは本拠地・東京ドームでオリックス、ロッテを迎え撃つ。

 DH制が採用されたビジターでの戦いから通常のセ・リーグの野球に戻るとあって、橋上監督代行は「ホームの6連戦ですからメンバーの構成を含めて、もう一度状態の良しあし、相手投手との兼ね合いを考えながらオーダーを決めたい」と再編を示唆した。

楽天時代の野村監督と橋上コーチ(2008年)
楽天時代の野村監督と橋上コーチ(2008年)

 橋上監督代行といえば、ヤクルト時代に選手として、楽天時代には指導者として故野村克也監督に師事した。名将から認められたほどのクレバーさを持ち合わせている一方、橋上監督代行自身は「野村さんの考えを思い起こせば思い起こすほど、時代は変わったなと思わざるを得ないことが圧倒的に多いんですよね」と吐露。〝ノムさん流〟をいかに時流に適合させていくかで葛藤しているという。

 教えの中には戦術や指導方針などさまざまな理論があったものの、特にギャップを感じているのは「選手との距離感」だ。「あの時代と今では180度違うと言ってもいいぐらい。『(選手が監督に)近寄りがたくするのが必要』という教えでしたから」。野村監督の教えに倣えば、監督から選手に直接声をかける行為自体もイレギュラーだという。

 ただ、当時とはメンバーも社会的な背景も異なる。球史に残る名将の教えであったとしても、2026年バージョンにアップグレードする必要がある。

 それでもチーム関係者は「今は橋上さんも手探りの状態だけど、橋上さんの頭の中にはまだ公にしてない革新的な作戦もあるし、選手との接し方も試行錯誤している。野村イズムを継承しながら新たな野球論に昇華させていくのではないか」と期待。当の橋上監督代行も「(野村野球を)どのように今の時代に合わせてカスタマイズしていくのかというのは今、自分自身の中で検証しているところではある」と明かしている。

 シーズンは残り91試合。阿部前監督の電撃辞任によって託された大役を果たし、ID野球をくむ〝橋上野球〟を確立できるか――。