今季もア・リーグ西地区の単独最下位に低迷するエンゼルスが思わぬスキャンダルに揺れている。
発端は米スポーツ専門サイト「アスレチック」が21日(日本時間22日)に報じたスカウトの解雇劇だ。報道によると、プロスカウトだったジャスティン・プリンスタイン氏は、6月1~3日(同2~4日)のロッキーズ戦(エンゼル・スタジアム)に先駆けて敵地クアーズ・フィールドを訪れてスカウト席から試合をチェック。しかし、試合中にスマホでロッキーズのコーチ陣を撮影していたところを見つかり、球団関係者がMLB機構に通報し、連絡を受けたエンゼルスはプリンスタイン氏を解雇するとともにロッキーズ側に謝罪したという。
MLBではスカウトによる撮影は認められているが、電子機器を使ったサイン盗みや解読は禁止されている。また、今回の行動はプリンスタイン氏の単独で、エンゼルスの関与はないとみられるという。
2019年11月に発覚したアストロズのサイン盗みほどの大問題に発展する可能性は低そうだが、今回はさまざまな要因で各国のメディアをにぎわせている。まずはプリンスタイン氏が「ザ・ベースボール・スパイ」という名前でポッドキャストなどを配信していた点だ。韓国プロ野球(KBO)でも活動していたとあり、韓国メディア「OSEN」は23日に「本当にスパイだったのか」と報道内容を詳細に報じた。
また、視察に赴いたロッキーズが置かれた状況もある。ナ・リーグ西地区の最下位に沈み、首位のドジャースとは24・5ゲーム差もつけられている。おまけに6月の対戦でエンゼルスは1勝2敗と負け越したからますますバツが悪い。
米放送局「FOXニュース」では「繰り返しになるが、彼はコロラド・ロッキーズをスパイしたことで、プロとしてのキャリアを台無しにしてしまった」とバッサリ。「相手はドジャースでもなければヤンキースでもない。首位から20ゲーム以上も離されたチームだ。ロッキーズはそれほど弱く、彼が撮影した映像はエンゼルスを助けるどころか、むしろマイナスになった。野球の基本もまともにできないチームの内部情報を得るために、人生をかけてきて築き上げてきたものをすべて失うとは」とあきれ果てていた。
また、ロッキーズ側への謝罪など事態の収拾に当たったのは解任前のミナシアン前GMで、同局は「ミナシアンは人生で最も恥ずかしい電話の一つをかけざるを得なかった。ロッキーズ経営陣に連絡をとり、盗む価値など何もないチームから秘密を盗もうとしたことを謝罪したのだ」と同情的に伝えている。












