逃した白星とともに、去った左腕の好投も虎党の胸に刺さった。阪神は27日の日本ハム戦(甲子園)に2―5で敗れ、交流戦開幕から2連敗。ヤクルトに勝率で並ばれ、同率首位となった。
重くのしかかったのは中盤以降の失点だ。2点を勝ち越された直後の5回、森下翔太外野手(25)の12号ソロで1点差に迫った。だが7回、3番手の及川雅貴投手(25)が二死一、三塁から奈良間、カストロに連続適時打を浴び、2点を献上。つかみかけた流れを手放した。
不安はこの日だけではない。26日の同戦(甲子園)でも、7回一死一、二塁から3番手で登板した桐敷拓馬投手(26)が止めきれなかった。四球で満塁とされ、カストロに2点適時打を許すと、暴投でも追加点を献上。自身の失点は1ながら、防御率は7・04にまで悪化し、27日に出場選手登録を抹消された。
藤川球児監督(45)が開幕前に掲げていたテーマは「速球派リリーフ右腕の台頭」。ただ、ここにきて浮き彫りになっているのは、むしろ中継ぎ左腕の再整備だ。
その現実を際立たせたのが、昨オフにトレードで日本ハムへ移籍した島本浩也投手(33)だった。7回にマウンドへ上がると、2番・中野拓夢内野手(29)から森下、佐藤輝明内野手(27)、大山悠輔内野手(31)まで、阪神の中軸と対峙。安打こそ許したものの、要所を締めて堂々と無失点で切り抜けた。
今季はパ・リーグの強打者を相手に防御率1・32。周囲からは「パ・リーグは三振オッケーで凡打も多くなる時もあるが、その分ストライクは絶対に振ってくる。島本は向かっていく姿勢があるし、どんどん攻めるタイプなので向いていると思う」と、新天地での適性を評価する声もある。
トレードに〝たられば〟は禁物だ。それでも桐敷と及川が安定感を欠き、昨季は救援も務めた伊原陵人投手(25)も「腰部の張り」で離脱中。現状を見れば、虎党が「島本がいれば…」と漏らしたくなるのも無理はない。交流戦は始まったばかり。2リーグ制後初の連覇を狙う猛虎にとって、リリーフ左腕の立て直しは早くも大きな宿題となった。












