雨に足を取られたのはグラウンドだけではなかった。阪神は27日の日本ハム戦(甲子園)に2―5で敗れ、交流戦開幕カードの負け越しが決まった。雨中の一戦で浮き彫りになったのは、投手力の差以上に守備の乱れだった。

 先発の大竹耕太郎投手(30)は4回までテンポよくアウトを重ね、1点リードで試合を進めた。だが5回二死一、二塁から相手先発の加藤に中前適時打を許すと、高寺望夢内野手(23)の本塁返球がすっぽ抜け、バックネット方向へ大きくそれる悪送球。試合を振り出しに戻され、走者の進塁も許した。

 続く水野には勝ち越し打を浴びた。なおも二死一、三塁で、一走・水野の二盗に合わせて三走・進藤が本塁をうかがう。坂本誠志郎捕手(32)は打席のエドポロケインと接触する形になりながら三塁へ送球したが、これも悪送球。この回だけで3点を失った。藤川球児監督(45)は猛抗議したものの、審判団は打者の動きを「自然な動き」と判断。得点を認め、虎将の訴えは実らなかった。

 雨によるグラウンドコンディションの悪さや不運が重なった面はある。それでも、黒星の引き金は守備のほころびだった。高寺は「しっかり投げないといけなかった。低いボールを」と反省。筒井壮外野守備兼走塁チーフコーチ(51)も「打球にチャージして、フィニッシュでホームにしっかり送球できなかった。(雨の影響も)対処のしようはあります。実力不足ということになる」と、あえて厳しい言葉を残した。

 7回も嫌な流れは断ち切れない。一死一塁から五十幡の一ゴロを大山悠輔内野手(31)が捕球したが、二塁への転送を迷う間にオールセーフとなった(記録は安打)。3番手の及川雅貴投手(25)も守備の乱れをカバーし切れず、2失点で大勢は決した。

 自らのミスで流れを手放した阪神。雨の甲子園に残ったのは、セ・リーグ首位がパ・リーグ4位に飲み込まれた苦い後味だった。