MLBで今季から導入されたボール、ストライクの判定に異議を唱え、ロボット審判に委ねる「ABSチャレンジ」を巡るやりとりが話題となっている。

 米メディア「ラリー・ブラウン・スポーツ」が18日(日本時間19日)に取り上げたのはこの日、カンザスシティで行われたロイヤルズ―レッドソックス戦。ロイヤルズのカーター・ジェンセン捕手(22)は両チーム無得点で迎えた5回一死無走者の場面で、相手打者・ウォンの内角高めの際どいコースに投げ込まれた球を「ボール」と判定され、即座にヘルメットを叩いてABSチャレンジを要求した。

 球審を務めたラズ・ディアス審判員(63)も要求を認め、検証の結果はギリギリで「ストライク」。さらに、続く2球目も内角高めへの球でディアス審判員が「ボール」と判定すると、ジェンセンは笑顔を浮かべながらチャレンジし、これまた「ストライク」に覆った。2球連続のチャレンジも珍しいが、ジェンセンの〝ファインプレー〟に球場内は大きな盛り上がりを見せた。

 一方、2球連続で「誤審」となってしまったディアス審判員としては赤っ恥…。続く3球目が高めに大きく外れるボール球となると、ディアス審判員はジェンセンの背後から身を乗り出してジ~ッと顔を近づけ、これはチャレンジしなくていいのか?と言わんばかりのポーズ。ジェンセンも首を横に振り、思わぬ形でユーモラスな〝反撃〟を受けた格好だ。

 この一連のやりとりを、同メディアは「最近、ラズ・ディアスはかなり大げさな演出に力を入れている」と報じ「ディアスはペレスに意地悪な態度をとることにした。3球目は明らかに高すぎた。そこでディアスはペレスも異議を唱えるつもりがないことを確認するように大げさににらみつけた」と紹介した。

 なお、ディアス審判員については「メジャーリーグ屈指の『怪しいストライクゾーン』を持つことで知られている」とし「今シーズンは間違いなくABSシステムに弱点を突かれている」と伝えている。

 ABSチャレンジがなかった昨季までであれば、この打席は2ボールとなり、バッテリーにとって不利なカウントとなっていた。しかし、チャレンジの連続成功によって2ストライクに変わり、カウント1―2からの4球目が左直となって決着。試合には1―3で敗れたが、ファンが盛り上がれるワンシーンとなった。