新日本プロレスを1月末で退団したEVILが28日(日本時間29日)、米国・WWEの第3ブランド・NXTに電撃登場した。世界最大団体との契約が正式に判明した〝キング・オブ・ダークネス〟の今後には大きな注目が集まるが…。1月4日の新日本東京ドーム大会でEVILを相手にプロレスデビューを飾った東京五輪柔道100キロ級金メダルのウルフアロン(30)も、将来的な再戦を見据えつつ熱視線を送った。
この日の放送では、NXT王者のトニー・ディアンジェロがリング上でマイクアピールをしていた。前週の放送で「戦」と漢字で書かれた箱が送られていたが、場内が暗転すると黒いフードをかぶった男が登場し「戦」の赤い文字が入ったTシャツを手渡しフードを脱ぐ。その正体は、かねて米メディアでWWEとの契約が報じられていたEVILだった。放送では最後まで「EVIL」とは呼ばれることなく「元IWGPヘビー級王者」と紹介され、ディアンジェロをにらみつけたままリングを去っていった。
EVILは2015年10月に、内藤哲也のパレハ(相棒)として新日本マットに初登場。20年7月に内藤からIWGPヘビー&インターコンチネンタル2冠王座を奪取しトップレスラーとなった後、極悪軍団「ハウス・オブ・トーチャー」を率いてリングを荒らしまわった。今年1月に一切の言葉を発さないまま退団したが、新天地は世界最大団体だった。
1・4ドームでEVILのNEVER無差別級王座を奪取する衝撃デビューを飾ったウルフは29日佐賀大会後に取材に応じ「あの人はあの人の生き方を追求していくんじゃないですか? 僕が成長したら、いつかまた戦える日も来るんじゃないかなと思ってます」と心境を明かした。新日本はWWEと敵対関係にあるAEWと提携しているため、早期再戦の可能性は極めて低い。
それでも「正直いろいろ嫌なことはされましたけど、デビュー戦の相手を務めてくれたことはありがたいと思う気持ちもなくはないので…。お互いに同じプロレス界にいればまた相対することはあり得るでしょうし、これから米国の土地でどういう戦い方をするのかは注目したいと思ってます」と目を輝かせた。
EVILが世界に名をとどろかせればウルフの評価も上がる可能性も考えられるが「僕がそれを思っていたら僕の成長がないですから。強い人間というのはずっと強さを証明してる人間だと思うので。EVILに勝ったという過去の栄光にすがるつもりはないですし、僕は僕の成長ロードを歩みたいなと思ってます」とキッパリ。互いにより大きな存在となっての再会を見据えた。
今後はどんなリングネームになるのかも注目が集まるが、ウルフは「僕としてはEVILでずっと覚えているので、ダニエル・ラドクリフがハリー・ポッターのイメージが強いのと同じで、名前が変わったとしても『あ、EVILだ』と思いながら見ると思います。それはそれは、よく覚えていますので」とあえてEVILの決めゼリフを引用し〝エール〟。世界に羽ばたいたキング・オブ・ダークネスと、日本プロレス界の未来を背負う金メダリストのドラマに果たして続きはあるのか――。












