ソフトバンクは26日のロッテ戦(鹿児島)が試合前に雨天中止となり、ナインは福岡へと戻った。小久保裕紀監督(54)はイヒネ・イツア内野手(21)と笹川吉康外野手(23)の入れ替えを明言。「イヒネをファームに行かせて打席に多く立たせて。吉康の状態がいいので」と説明した。

 イヒネは2022年のドラフト1位で今季がプロ4年目。昨季初めて一軍を経験し「取り組みが変わった」とも言われていた。昨秋から球団の方針もあって外野守備に挑戦。宮崎春季キャンプではその適性と高い成長力を示し、プロスペクトとして大きな期待を寄せられながら守備、代走要員として開幕一軍入りを果たした。

 だが、チームが開幕から24試合を終えて出場は8試合。役割が違うとはいえ、打席数はわずか「2」だった。出場機会は決して多くなかったが、出場選手登録を抹消する決断に至るまでには首脳陣の葛藤もあった。

 今季のホークスは接戦の試合が多く24試合中15試合が2点差以内のゲーム。緊迫感がある舞台でプレーすることの経験値は計り知れない一方で、勝敗との兼ね合いもあり、経験が浅い若鷹を試合に送り出せるタイミングは限られた。小久保監督もシーズン序盤に「常に自分の中で戦っている」とも口にしていた。

 そんな中で開幕から1か月のタイミングでの抹消。指揮官の中で想定していた「期限」が訪れた形だ。首脳陣の間からは「下(ファーム)でやることはたくさんあるので」とハッパをかける声も聞かれた。一軍に帯同し続けることも血肉となる半面、出番がなければ成長を妨げかねない。元ドラ1はファームでより多くの実戦をこなし、さらなる変貌を遂げて一軍に舞い戻れるか。