主砲を1番に置く〝禁じ手〟はセ界でも通用するのか――。DeNAは7日の中日戦(横浜)に5―3で勝利し、連敗は2でストップ。相川亮二監督(49)率いる新生ベイは待望の本拠地初白星をゲットした。
新指揮官の肝いりで開幕から「1番・二塁」として起用されてきたハマの主砲・牧秀悟内野手(27)も4打数2安打2打点。2―1と逆転に成功した直後の4回二死二、三塁の好機で左翼線を破る2点適時二塁打をマークし、勝利に大きく貢献した。
最もこの一打で全てが解決したわけではない。この日の試合前時点で2勝7敗の同率最下位と、チームは開幕から低空飛行を余儀なくされていたが、その一因として指摘されていたのが「1番・牧」の機能不全だった。全9試合に出場し打率3割4分4厘と快音にこそ恵まれていたが、得点圏で打席が回ってくることが極端に少なく打点はわずかに「2」どまり。相川監督が掲げていた「下位打線からのチャンスメーク→1番・牧をチャンスメーカー兼ポイントゲッターとして運用」という構想は、絵にかいた餅となっていた。
ドジャース・大谷翔平投手(31)に代表されるように、アクーニャjr(ブレーブス)のようなパワーヒッターを1番打者として起用することが、米球界では今やトレンドになっている。AI算出による「得点期待値が最も高い選手に、より多くの打席を与える」という考えが根拠になっているが、DH制を採用していないセ・リーグでは9番に投手が入るケースが圧倒的に多いため、打順が1番に戻る前に下位で分断されるリスクもはらんでいる。
とはいえ、当の牧本人は1番という打順を「すごくやりがいがある」と語り「2番以降にもいい打者がたくさんそろっているので、初回からベイスターズらしい攻撃をしたい」と意欲を燃やす。
「全ての先発投手が不安定になる初回の立ち上がりからパワーヒッターをぶつけ、一気に複数得点を狙う」というロジックも「1番最強打者説」の重要な根拠の一つ。強烈な〝一の太刀〟を敵軍に浴びせる攻撃野球のキーマンとして日本球界にも革命を起こせるか――。進取の精神を重んじるIT球団の実験はまだ始まったばかりだ。












