ソフトバンク・上茶谷大河投手(29)をたたえる声がチーム内外で広がっている。開幕から3試合に登板して2ホールド、防御率3・38。難しい役回りを献身的にこなす右腕に光が当たっている。

 本拠地みずほペイペイドームで6日に行われた投手指名練習を見守った倉野チーフ投手コーチは「本当にすばらしい働きをしてくれている。先発でローテを目指していた中で、そこに入れなかったというのは事実だが、次のオプションとして(中継ぎ起用を)想定していた。そういう中で期待以上の働きをしてくれている。誰にでもできる役割じゃない。そういう意味では、すごくチームを助けている」と最敬礼。数字以上に強烈なインパクトを残す登板が続いているだけに、誰もが納得する評価だろう。

 今季初登板となった先月29日の日本ハム戦では6回から2番手でマウンドに上がり、3回1失点。小久保監督が「今日は何と言ってもカミチャ(上茶谷)。どうしても連投続きで使える投手の数が少ない中で、3イニングいってくれた。今日の投手の中では一番の貢献度」と声を大にするほどだった。

 次戦は1日の楽天戦で9回二死から新人・稲川に代わって試合を締めた。仙台、千葉と続いた6連戦の最終戦となった5日のロッテ戦では、再び複数イニングとなる2回を託された。

 倉野コーチは「先発、ロング、ショートができるというのはかなり貴重な存在」と何度もうなずいた。先発とリリーフ両方をこなせ、敗戦処理や試合の立て直し、長期的視野に立った〝周囲を生かす起用法〟にも応じることができる尊い存在に改めて敬意を表した。

 開幕前「まさに便利屋ですが、便利屋という呼ばれ方が僕は好きじゃない。だから、このポジションを『カミチャ』と呼ばれるくらい頑張りたい。(球界内で今後)コーチが『今年はカミチャをやってもらうよ』と選手に通達するくらいに」と、心意気を明かしていた上茶谷。所信表明通りのパフォーマンスで自らの価値を高め、同時にチームの士気も高めている。