ただの「好発進」で済ませる気はなさそうだ。ブルージェイズが球団創設50周年のメモリアルイヤーを開幕3連勝で快調に滑り出し、しかも投手陣は開幕3試合で計50奪三振というメジャー記録まで樹立した。とはいえ米メディア「ヘビー」が伝えたのは、単なる勢いではない。昨季ワールドシリーズでドジャースにあと一歩でねじ伏せられたチームが、借りを返すための材料を次々にそろえ始めている現実だ。
ブルージェイズは2025年ワールドシリーズでドジャースに第7戦の末、苦杯を喫しており、その悔しさを抱えたまま新シーズンに入った。その空気を象徴しているのが岡本和真内野手(30)だ。アスレチックスとの開幕カードでは、27日(日本時間28日)の開幕戦でメジャー初安打と初サヨナラ得点を記録し、29日(同30日)の第3戦では待望のメジャー初本塁打も放った。新天地への順応に時間を要するどころか、いきなり打線の景色を変える働きを見せた格好だ。
昨季ワールドシリーズであと一押しを欠いたブルージェイズにとって、岡本の上積みは「補強成功」以上の意味を持つ。ドジャースを追い落とすには、ただ善戦するだけでは足りない。試合の流れを変える打者が必要だった。
だが、岡本だけではない。日本人スラッガーと同様、鮮烈なインパクトを残したのは投手陣だ。ブルージェイズは開幕3試合で50奪三振を積み上げ、シーズン最初の3試合におけるメジャー最多奪三振記録を更新した。しかもこれは、球団が公式に「50th Season」と打ち出す記念年の開幕シリーズで飛び出した数字だ。50周年の幕開けで50K。出来すぎと言えばそれまでだが、逆に言えば、それだけ今のトロントには流れが来ている。ヤンキースやレッドソックスなどア・リーグ東地区の屈強なライバルにとってはもちろん、連覇中のドジャースにとっても見過ごせない立ち上がりだ。
岡本が打線に火をつけ、投手陣も歴史的な三振ショーを演じ、球団は50周年の追い風に乗る。昨秋はドジャースに王座をさらわれ、あと一歩のところで涙をのんだ。ならば、今季のテーマは明快だろう。祝賀ムードだけの50周年では終わらない。ブルージェイズは一丸となって〝メモリアル・イヤー〟を〝リベンジ・イヤー〟に変えるつもりかもしれない。












