昨年9月に閉園した札幌市の民間動物園「ノースサファリサッポロ」が市街化調整区域で無許可開発を繰り返しながら営業していた問題をめぐり、北海道警が運営会社と前社長の男性を書類送検したことが26日までに分かった。

 容疑は都市計画法違反や動物愛護法違反など計6件。書類送検は18日付で、起訴を求める「厳重処分」の意見を付けたという。

 2005年オープンの同園だが、市は開園前年の04年から違法な建築を確認し、これまでに21回の行政指導を行った。しかし運営会社は20年にわたって違法な建物を建築し営業を続け、違法建築物は最大で183棟あったという。同園は動物と近距離で触れ合えることが特徴で、テレビ番組でも取り上げられていた。

 問題が表面化し、昨年9月に閉園。道警は同園や会社の関係先を家宅捜索し、前社長から任意で事情聴取していた。市は23日に園内の全違法建築物を今年10月末までに撤去するよう命じる除却命令を出した。行政指導より強い措置で、従わない場合は1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が科される。

 市の担当者によると2年前から警察に相談しており、「適正に処罰を受けていただくしかないのかなと思います」と厳しい態度を示した。

 一方でなぜ20年もかかってしまったのか。SNS上には「行政の怠慢」といった厳しい言葉もある。

 前出の市担当者は「園がオープンする前から違反が分かって指導をしていました。その間に事業者が『きちっと許可を取ってやりたい』と言っていた時もあった。どうすればできるか相談に乗っていた時もありましたが、それなのに違法建築がどんどん増えていった」と説明する。

 10月末までに撤去されない場合は「その次の手としては行政代執行、刑事告発。行政として取れる手段を考えていくことになります」(同)と厳しく対処していくことになる。

 敷地内にはまだ37棟の建築物が残り、動物も222個体が残っているという。動物たちの安全も気がかりだ。