ノルディックスキー複合男子で五輪3大会連続メダリストの渡部暁斗(37=北野建設)が17日、現役最後の試合を終えて羽田空港に帰国した。

 空港で取材に応じた渡部は、引退試合のW杯オスロ大会(15日、ノルウェー)を38位で終え「一瞬一瞬がすごく素晴らしくて、たくさんの方から愛と敬意を感じた1日だった」と万感の思い。自身の競技生活は「本当に幸せな競技人生だった。もうそれ以上のことはない」と充実した表情を見せた。

 これまで2006年トリノ五輪を皮切りに、先月のミラノ・コルティナ五輪まで6大会に連続出場。通算4個(銀2個、銅2個)のメダルを獲得した。W杯でも荻原健司と並ぶ日本勢最多タイの通算19勝を挙げるなどノルディック複合をけん引してきた。長きにわたって競技を続けられたことには「競技に対する探求の気持ち、ただ同じことを繰り返して良くなるだけではなく、悪くなることも含めていろいろな面を見たいという好奇心を持ち続けられた」と走り続けてきた。

 それだけに、これまでの歩みを「正真正銘のバカ野郎だなって感じです」と表現。「長く好きなものに夢中になれたのでかけがえのない時間だったが、ただやりすぎたなとも思う部分もある。いろいろなことを含めて良くも悪くもバカ正直にここまできた」と現役生活を振り返った。

 今後については「20年走り続けてきたので、少し立ち止まる時間があってもいいのかなと思う。まずは家族との時間を」と競技第一の生活を終え、当面は家族とゆっくり過ごす日々を楽しんでいくつもりだ。