窮地に陥っているF1アストンマーティンに〝追い風〟となるか。
アストンマーティンはプレシーズンからトラブル続きで、開幕後も性能は上がらず、直近の中国グランプリ(GP)では2台そろってリタイア。フェルナンド・アロンソがマシンの振動問題の深刻な実情も訴えた。前戦のオーストラリアGPでは、エイドリアン・ニューウェイ代表によるホンダ批判が騒動となるなど、チームはいきなり厳しい状況に追い込まれている。
だが、状況が一変する可能性が出てきた。英メディア「ギブミースポーツ」は「F1は現在、2チームに大きな利益をもたらすシーズン途中のルール変更を検討中。FIA(国際自動車連盟)が今シーズン、パワーユニット開発に関する規則の変更を検討している」と報じた。
まず「2026年の規定の下で強力なマシンを作り上げたチームと苦戦しているチームとの間には、シーズン序盤から大きなパフォーマンスの差がはっきりと現れている。FIAはこうした苦戦を予期しており、新規則を導入する際に、パワーユニットメーカーがシーズンを通して複数回にわたって改良を行えるようなシステムを構築した」と現状を説明。FIAは今季から始まった新規則で、追加開発・アップグレード機会(ADUO)制度を取り入れ、大幅なマシンの改良機会を定期的に設けた。今季最初のタイミングは「第6戦」に設定され、マイアミGP(決勝5月3日=日本時間同4日)の後に行われる予定だった。
ところが、イラン情勢の影響で、4月に予定されていた第4戦バーレーンGPと第5戦サウジアラビアGPが中止となり、代替開催もないことが発表された。そうなると、ADUOが設定されていた6戦目はモナコGP(決勝6月7日)にあたり、大幅にずれ込むとみられていた。これは出遅れたチームにとっては死活問題となる。
そこでFIAは「第6戦」とされていた規則を変更し、当初の予定通りマイアミGPのタイミングで行えるようにルール変更を検討しているという。「『レースF1ポッドキャスト』で、ジョン・ノーブル氏によると、FIAは苦境に立たされているメーカーに必要不可欠な改良を行う機会を与えるため、同プログラムの実施時期を変更しようとしている」と指摘している。
著名ジャーナリストのノーブル氏は「我々の理解では、FIAは規則の文言を変更し、開催日を固定するか、シーズンを4つに分けるためのより早いレースにするかのどちらかにするつもりだ。そして、マイアミのタイミングになる可能性が高い」との見解を示した。
規則の文言が変更となりADUOが当初の予定通り行われることで、追い風となるのがメルセデスの独走を追いかけるフェラーリと、多くの問題を抱えるアストンマーティンと同メディアは強調。とりわけ「FIAは、トップメーカーとの差が2%を超えるチームを対象とした第1段階と、4%を超えるチームを対象とした第2段階という、2段階の育成機会制度を導入した。アストンマーティンは第2段階の優遇措置の恩恵を受け、最初に2回のアップグレードを行うことができる」と、大きな後れを取っているアストンマーティンが最大の恩恵を受けると予想した。
FIAが救いの手を差し伸べることになれば、アストンマーティンは期待に応えたいところだ。












