米国がイタリア戦(10日=日本時間11日、ダイキン・パーク)で8―6と敗れ、WBC1次ラウンド敗退危機に追い込まれた衝撃は米国内にとどまらなかった。英国有力タブロイド紙「ザ・サン」米国版も、この番狂わせを「恥ずべき早期敗退の危機」と大きく報道。中でも同紙がクローズアップしたのが、主将アーロン・ジャッジ外野手(33=ヤンキース)の敗戦後コメントだった。
ジャッジは試合後「自分たちの運命は自分たちでつかむものだと思っていた。まさにその状況だった」と悔しさをにじませた上で、「もう自分たちではコントロールできない。少しの運が必要だ。何が起こるか見てみよう」と率直に語った。圧倒的な優勝候補として今大会に乗り込んだ米国の主将が、まさかの〝運頼み〟を認める形になったインパクトは大きい。英国メディアがそこを「見出し級」で拾ったこと自体、この敗戦の余波の大きさを物語っている。
実際、この日の米国は6回まで無得点。イタリアに序盤から3本塁打を浴び、8回までに0―8と突き放された。終盤にガナー・ヘンダーソン内野手(24=オリオールズ)、ピート・クローアームストロング外野手(23=カブス)らの一発で追い上げたが、最後はジャッジが空振り三振。会場となったダイキン・パークの地元紙「ヒューストン・クロニクル」は「大会屈指の衝撃的結果」と報じ、AP通信も「米国が準々決勝進出へ助けが必要な状況に陥った」と伝えた。
しかも、米国は前日のメキシコ戦で3連勝を決めた後に突破ムードすら漂っていた。だからこそ、敗戦後のジャッジの一言は重い。勝てば済んだはずの試合を落とし、自力で道を切り開けなかった現実を主将は誰よりも分かっていた。世界最強軍団の顔が口にした「少しの運」。その弱音にも似た言葉を、英国紙は見逃さなかった。












