WBC韓国代表は5日のチェコ戦(東京ドーム)に11―4と快勝し、まずは重要な初戦を白星で飾ることに成功。17年ぶりとなる決勝トーナメント進出へ向け、幸先の良いスタートを切った。

 状況は流動的だが、韓国にとって最も重要な日本戦(7日)か台湾戦(8日)に先発登板することが有力視されているのが大ベテラン左腕の柳賢振(リュ・ヒョンジン)投手(38=ハンファ)だ。ドジャース、ブルージェイズなどで計10シーズンプレーし、メジャー通算78勝を挙げた実力派で14勝5敗、防御率2・32をマークした19年にはナ・リーグの最優秀防御率のタイトルも獲得している。

 2日に行われた阪神との壮行試合(京セラ)では、老練な投球術で2回1安打1四球無失点と文句なしの結果を残し敵将・藤川監督をうならせた。150キロ台中盤をマークしていた全盛期の剛速球はもう出ないが、経験に裏打ちされた引き出しの多い投球術は間違いなく韓国代表の武器だ。

 韓国球界の関係者は「今回の韓国代表チームで精神的支柱としての役割を果たしてくれているのは間違いなくリュ・ヒョンジン」と説明した上で「年齢的にもフィジカルがピークアウトしていることは事実だが、その過程の中でチェンジアップなどの変化球や、投球術のノウハウを獲得し現在は技巧派へモデルチェンジできている。代表内でも後輩投手たちに惜しみなく変化球の握りなどを教えてくれていますよ。人望もとてもありますし、まさに日本におけるダルビッシュ有(パドレス)のような存在です」と語る。

 母国を背負って戦う代表戦はナイン個々の実力以上に、チーム全体の一体感やフォアザチームの精神が何よりも大切になる。前出の関係者は現状の日韓の実力差を率直に認めた上で「それでも求心力のある彼がマウンドに上がってくれれば、若いナインたちは大いに発奮してくれるはず」と〝敬愛すべきオッパ〟の存在感に期待を寄せる。

 身長190センチ、体重113キロのガチムチ巨体と鋭い眼光は、今もなお迫力十分。百戦錬磨の〝韓流ダルビッシュ〟が韓国野球復権の鍵を握る。