WBCで2017年大会以来、2度目の世界一を目指す米国代表のクレイトン・カーショー投手(37)が燃えに燃えている。

 昨季までドジャースひと筋でプレーした左腕はMLB通算223勝、3052奪三振など数々の大記録を打ち立てて引退。家族との時間を過ごそうとしていた中、米国代表のデローサ監督から直々に出場要請を受け、自らをもう一度奮い立たせた。そして2日(日本時間3日)に公開された「MLBネットワーク」のインタビューでは、とてつもない覚悟を口にした。

「僕はシーズンに向けて準備する期間がないから、ここ(代表キャンプ)にいてイニングや球数の問題が起きたらいつでも投げられるんだ。毎日でも投げられる。これが僕にとっての全てだ。だから1000球投げろと言われたらやるよ。見た目は良くないかもしれないけど、仕事をやり遂げる。こんな形で出場できて、このチームの一員になれるなんて本当に素晴らしい機会だ。最高に楽しいよ。ここにいられるだけで興奮している」

 WBCに出場するMLBの選手は、大谷が今大会で投手としてのプレーを封印するように、球団側との間でさまざまな取り決めが交わされる。しかし、メジャー生活にピリオドを打ったカーショーには何の制約もない。求められれば、腕がちぎれるまで投げ続ける決意だ。

 レジェンドの思いに、米メディア「クラッチポインツ」は「米国代表がWBCでカーショーに1000球投げさせる事態に追い込まれたら、それは一方的な試合が続いているか、故障や病気で壊滅的な打撃を受けたかのどちらかだろう」とまずは〝ツッコミ〟。もちろん、実際に1000球も投げ込むことは考えにくいが、それだけ本気だということだ。

 同メディアも「カーショーの熱意は称賛に値する。殿堂入りを果たしたキャリアの後に、共通の目的のためにさらに球を投げたいという彼の思いは、チームの士気にとっていいことしかない」と賛辞を送った。

 カーショーにとってキャリアの集大成、最後の打ち上げ花火となるWBC。失うものがない左腕の決起が侍ジャパンの脅威となるかもしれない。