第6回WBCで大会連覇を狙う侍ジャパンが2日のオリックスとの強化試合(京セラ)に3―4で惜敗した。「2番・DH」で先発出場した大谷翔平(31=ドジャース)も3打数無安打だったものの、豪快なスイングで観客を魅了した。唯一無二の才能を持つ大谷は、実は頭部を保護するヘルメットも別格だったことが判明。1ミリ単位までこだわった専用防具の詳細とは――。

実は作りが他の選手とは違う大谷翔平のヘルメット
実は作りが他の選手とは違う大谷翔平のヘルメット

 ついに〝主役〟が打席に立った。スタンドの観客が一斉にスマホのカメラを向ける中、大谷がスイングするたびにどよめきが発生。結果は左飛、空振り三振、左飛だったが、世界の頂点に君臨する最強打者のプレーを目に焼きつける貴重な時間となった。

 1次ラウンド初戦の台湾戦(6日、東京ドーム)を前に実戦で調整できるのは、3日の阪神戦(京セラ)が最後。本番が始まれば、対戦チームから大谷が徹底的にマークされることは確実だが、WBCでも「OHTANI」の存在は別格。ヘルメットも〝大谷専用規格〟となっている。

 今大会に出場するNPB所属選手は、ユニホームのサプライヤーであるミズノ社製のものを使用。一方、大谷をはじめとするMLB所属選手のヘルメットはローリングス社が手がけている。同社では事前に用意された各選手のサイズのリストをもとに、8分の1インチ(約3・2ミリ)刻みで製作。その上で大谷のヘルメットだけは、さらにカスタマイズされているという。

 同社の用具メーカー担当者によると、そのサイズ名は「OHTANI」。今季でメジャー5年目を迎えた鈴木(カブス)や4年目の吉田(レッドソックス)らは、メーカーの規格サイズのヘルメットを使用しており、大谷がいかに選ばれた〝超VIP〟であるかがうかがえる。

「特注」だという大谷翔平のヘルメット内部(ローリングス社提供)
「特注」だという大谷翔平のヘルメット内部(ローリングス社提供)

 実際に規格品とはどれほど異なるのか。メーカー担当者は「通常は各選手の頭のサイズに合わせ、8分の1インチ刻みで作製されます。通常の各選手の項目には『7と8分の3インチ(頭囲約58・7センチ)』といった形で記されているのですが、大谷選手に関しては『OHTANI』というサイズ表記でリストに記されています。サイズ表記も(個々の)数字ではなく、大谷選手だけは『OHTANI』」と打ち明けた。

 他の既製品と異なるのは「細部まで大谷選手の頭の形状に合わせるため、(ヘルメット内側の)パッドの厚みを調整しながら作ったものになりますね」。1ミリ単位で大谷のフィット感にこだわっているという。

 ちなみに、実際の大谷のヘルメットは「7と4分の1インチ(同約57・7センチ)」サイズをベースに微調整され、オリジナルの具体的な大きさは非公表。「我々も大谷選手のサイズは数字ではなく『OHTANI』と呼んでいるぐらいですから」とのことだった。

 細部にまで神秘を宿す日本の背番号16。世界で唯一の〝専用戦闘装具〟をまとった大谷から、どんな驚弾が炸裂するのか。