エンゼルスのマイク・トラウト外野手(34)が今季から本職である中堅手に復帰する意向を示し、波紋を広げている。

 近年故障に悩まされてきたトラウトは、昨季は右翼にコンバートされたものの大半はDH(指名打者)で出場。16日(日本時間17日)に「センターの方が両翼を守るよりも負担を少なく感じていた」と海外メディアに語ったが、米老舗誌「スポーツ・イラスト・レイテッド」(電子版)は「エンゼルスは自らの失敗をカバーするためにマイク・トラウトを危険にさらしている」とぶった斬った。

 その理由は明快。後継者の不在だ。同誌は「球団はトラウトの後釜となるセンターを守れる選手を育成できず、トレードやFA市場でも獲得に失敗した。単純に選択肢がないのだ。ジョー・アデルは昨季、中堅守備で完全に機能不全に陥り、投手陣全体が苦しんだ。ブライス・テオドシオは打撃で散々な結果に終わり、マイナーリーグには即戦力となる後継者が存在しない」と厳しく指摘した。

 さらに、トラウトが中堅に戻ることは何ら根本的な解決にはならないという。右翼にしても中堅にしても守備の負担があることに変わりはないからだ。

 同誌は「エンゼルスは追い詰められた状況だ。長年にわたるドラフトの失敗と選手育成の遅れ、そしてひどいロースター編成がこの絶望的な立場に追いやった。歴史的に見ればトラウトが負傷する可能性が高いのは打席や走塁時だが、チームは彼を中堅に送り出す以外に選択肢がない」と止まらない。

 トラウトの姿勢そのものには「敬意を表する」としながらも、ベテラン頼みの状況に「残念なのは最下位を回避するための必死の策が、彼の健康を危険にさらす以外の代替案をチームが見いだせないことだ」とスーパースターの身を案じている。