バルセロナ五輪柔道銀メダルでプロレスラーとしても活躍した〝元暴走王〟小川直也氏(57)が、自身のYouTubeチャンネル「小川直也の暴走王チャンネル」を更新。大相撲、プロレス、総合格闘技で活躍し、8日に62歳で死去した〝借金王〟安田忠夫さんを追悼した。
「至極、残念だよ。最後に会ったのは、猪木さんの追悼試合。警備会社の社員として働いてるって、話だったけど」と、声を落とす。安田さんが最後の表舞台に立ったのは、2022年12月28日に両国国技館で行われた師匠の故・アントニオ猪木さんの追悼興行。直前の会見にも登場し、ヘルメット姿でなぜか貴賢神の出場をごり押しした。
小川氏はその際に再会したが、〝借金王〟と〝暴走王〟の因縁は深い。安田さんは01年大みそかの「猪木祭り」でK―1のジェロム・レ・バンナを破りブレークしたが、もともとバンナの相手に予定されていたのは暴走王だった。小川氏は大会参戦をめぐりモメたため、安田さんがバンナの相手に大抜てきされたのだ。
「(K―1の)石井館長とやり合ったけど、(希望する)金額が届かずに、安さんがオレの代わりに出て、安さんが成功したってことだよね」という小川氏は、安田さんに自身が断ったオファーの提示額について伝えたところ、「俺もそれくらいもらえるかなと思ってたら、ちっとももらえなかった」と激怒していたという。実際、安田さんも3年前のインタビューで「1回だけ逆らった。それはバンナ戦のギャラの件。あとで謝ったけど」と語っており、小川氏の話を聞いて直接猪木さんに文句を言ったようだ。
リング上ではどうだったか。小川氏は2000年大みそかの「猪木祭り」や、猪木さんの主宰したIGFで一騎打ちした。「でけえんだよ、あの人。突っ張りくらったけど、相撲取りってやべえなと。ぶっ飛ぶワケよ。相撲取り、ナメちゃいけないなあと思った。何しろ動かないんだよ。相撲の強さを教えてもらった」と、相撲仕込みの借金王の強さの体感したという。
一方、安田さんはリング内外で「小川のヤローは…」と発言し、暴走王をバチバチに意識。〝宿敵〟として見ていたが、そうした関係が爆発したのが05年7月15日のプロレスイベント「ハッスル」大阪大会だ。小川氏は安田さんと初タッグを組んだものの、借金王は相棒をあっさり裏切る。
「安さんからパイプイスで頭を殴られ…。イスの木の部分じゃなく、ご丁寧に一番ダメージのあるパイプの部分が頭の上に当たって…大流血だよ。痛いの、何の。それで頭頂部を5、6針か、縫ったんだ。『最悪だ』と思ったよ」と小川氏は振り返る。
このため、翌日にあった破壊王・橋本真也さんの告別式には、7針縫った頭頂部に大きなガーゼを貼った異様な姿で出席することに…。
それでも小川氏は「いろいろやり合ったけど、昔ながらの人だった。〝その日暮らし〟なんて、今の時代にはないじゃん。でも安さんは普通にやってるから。働いた分、全部ギャンブルだから。有り金、全部パチンコ。いいキャラクターだったよね。憎めない人だった。向こうの世界では橋本さんや猪木さんに叱られながら、やっていくんだろうな。本当に寂しいよ。本当にお疲れ様でした」と宿敵を悼んでいた。













