目が回ってもボールは見失わない――。阪神の春季キャンプ第1クール3日目が3日に沖縄・宜野座村野球場で行われた。球団OBの糸井嘉男スペシャルアンバサダー(44)の「水バット」を用いた熱血打撃指導や、赤星憲広臨時コーチ(49)の走塁指導の合間にはキャンプならではの〝珍トレーニング〟も実施された。
サブグラウンドには打撃練習を終えた内野手が集合。マシンから放たれる飛球を、回転しながらキャッチする守備練習に取り組んだ。2回転してから捕球するもの、後ろに2度回りながら下がって捕る、後ろに下がってから1回転してキャッチする3種類。あえて三半規管を狂わせた状態で、マシンから放たれた白球を追いかけた。
練習中には田中秀太一軍内野守備走塁コーチ(48)から「1回しか回ってへんやろ~!」とツッコミが飛ぶ場面も。ナインは目が回りながらも、必死に食らいついた。
華麗な動きを見せつけた佐藤輝明内野手(26)は「やっぱこうね、風もあるし。甲子園での切り返しとか、ボールに見失う時もあるんで、そういう練習です」と練習の意図を説明。甲子園から約1600キロ離れた南国の地でも強烈な浜風が吹き荒れ、打球が流される本拠地をイメージしながら汗を流した。
同じく練習に取り組んだ高寺望夢内野手(23)も「実戦では回って取ることはありませんが…」としつつも「1回回ったらほんとにボールが見えなくなるんですよ。だからボールを見つけるための練習なのかなと。楽しみながらやってますね」と笑顔を見せた。
遊び心の中に実戦を見据えた工夫が詰まった〝虎流珍トレ〟。シートノックやゴロ捕といった単調になりがちな守備練習にあえて負荷と笑いを織り交ぜながら、集中力と反応速度を同時に高めている。
感覚を研ぎ澄ませながら、虎の内野陣は球団2リーグ制後初の連覇へ向けて着実に足元を固めていく。













