阪神・藤川球児監督(45)が20日に都内のホテルで行われた12球団監督会議に出席。他球団の指揮官と約2時間、意見交換し「いい形で2月のキャンプとシーズンを迎えたい」と振り返った。

 ただ、この日の午前中にはお膝元の兵庫・西宮からバッドニュースが届けられた。昨秋のドラフト会議で3球団競合の末、1位で獲得した立石正広内野手(22=創価大)が右脚の肉離れと診断。2月1日から始まる春季キャンプも大きく出遅れることとなった。

 指揮官就任1年目の昨季からコンディション管理には執念深いほどの注意を払ってきただけに、今回の事態を〝不運なアクシデント〟だけで片づけるわけにはいかない。「基本的に私たち首脳陣が指導できない時期。球団がサポートする形になっているのですが、再度検証が必要になるかもしれない」と静かに怒りを押し殺した。

まさかのリタイアとなった阪神のドラフト1位・立石正広
まさかのリタイアとなった阪神のドラフト1位・立石正広

 野球協約では12月1日から1月31日までの2か月間は監督、コーチらのユニホーム組による指導は認められておらず、この時期の新人合同自主トレはトレーナー陣などに託されている。藤川監督は前日19日に選手会サイドに自らコンタクトを取ったと明かし「12球団の選手たちにヒアリングした方がいいのではないか」「現状の新人合同自主トレのあり方に選手たちが満足しているか、ブラッシュアップする必要があるのではないか」との考えを訴えたという。

 完璧主義者の藤川監督からすれば、あまりにも痛い〝計画のズレ〟が生じた格好だ。佐藤輝、森下らの主力野手勢は3月のWBCに出場するため、2月中旬以降は1か月以上、チームを離れる。立石のアマ時代の本職は佐藤輝と同ポジションの三塁。絶対的主砲が離脱する間の実戦で立石を積極的に起用し「適性を見極める」「一軍起用戦力として本格的な育成に取り組む」ことも可能だったはずだ。

 一般的に肉離れが軽度であっても完治するまでには2週間以上が必要。そこから通常メニューの練習をこなし、トップコンディションで実戦に臨むまでにはさらなる時間を要する。わずかな気の緩みが連覇を目指す藤川虎の〝蟻の一穴〟とならなければいいが…。