阪神・坂本誠志郎捕手(32)が昨秋の日本シリーズで敗れたソフトバンクとの再戦に、特別な思いをにじませた。8日の楽天戦(甲子園)は2戦連続の雨天中止。虎の背番号12は9日からの鷹3連戦(みずほペイペイ)に向け、室内練習場でみっちりと汗を流した。
昨年の日本シリーズでは若鷹軍団の強さを肌で感じ、力の差を痛感した。坂本は「(去年の)結果を見てもわかることだし、今年も交流戦で(10勝2敗と)勝ってますし」と相手の実力を認めた上で「また、いろんなことを考えさせられる3日間が始まるなと思います」と語った。
それでも悔しさだけを抱えているわけではない。今年3月に開催されたWBCでは、ソフトバンク勢と同じ侍のユニホームに袖を通し、レベルの高い選手たちの姿勢を間近で目にした。
中でも印象に残っているのが牧原大、近藤、周東の姿だった。「牧原さんはずっと一人で最後まで練習していたし。近ちゃんや周東は朝、誰よりも早く起きてトレーニングから始めていた」。さらに試合に入れば高い集中力を保ち、誰よりも声を出す。そうした姿に坂本は「レベルの高い選手がそういうことをできるというのは、意識の高さだし、それが組織力にも伴っている」と強く感じたという。
もちろん自身も虎の扇の要として投手陣を支え、グラウンドでは常に声を張る。それでも「僕なんかは、今言った選手たちに及ぶものは何もない。数字なんか持っていないので、僕なんかがやるのは当たり前」と謙遜。「技術、実績があれだけある選手たちでも自分を犠牲にしながら、いろんなことを考えて野球ができる。すごく大事だし、必要なことだなと感じた」と、自らに言い聞かせるように語った。
交流戦はここからソフトバンク、オリックス、と強敵との対戦が続く。「上回るだけの、しっかりとしたいい結果を出さないといけない。特に(ソフトバンクとの)3日間はこの先に向けて大事になるし、吸収しながらやらないといけない」。
昨秋に突きつけられた実力の差を埋めるためにも、王者との激突で得られるものは少なくない。坂本、そして猛虎軍にとっても、交流戦の1カードにとどまらない意味を持つ戦いとなりそうだ。













