ソフトバンクの小久保裕紀監督(54)が2026年シーズンの正捕手争いについて言及した。昨オフに長年ホークスの正捕手を務めてきた甲斐が巨人へ移籍。〝正捕手不在〟で始まった25年の宮崎春季キャンプでは、指揮官が「投手からの信頼」「ブロッキングとスローイング」と正捕手になるための条件を明確に提示した。シーズンでは安定した守備力を発揮した海野が主戦捕手として105試合に出場。重責のかかる中で壁にぶつかりながらも着実に成長し、リーグ連覇、日本一の陰の立役者となった。

 一年間で捕手陣の勢力図は変化。26年シーズンの正捕手争いは海野が一歩リードする状況だが、指揮官は「まだ正捕手ではない」と語った。投手陣からの信頼度では「(25年は)『海野が(いい)』という投手が多かった。投手の意見というのはやっぱり尊重するので。そこを勝ち取るのは捕手として大事なところ」と海野が先を行くが、今オフのテーマは「一度壊す」。守れることを前提に、26年はプラスアルファの要素も議論の俎上に載せることになる。

 打撃も当然、大きな要素のひとつとなる。谷川原や渡辺は打撃を売りにするタイプ。今の球界では希少な「打てる捕手」として存在感を発揮し、今季の海野のような成長を見せれば形勢逆転もあり得る。日本一の祝勝会では小久保監督から海野に「来年はバッティングも期待します。今のままではちょっと厳しいかもしれません」と愛あるゲキが飛んだ。海野は「(25年は)試合には出させてもらったけど、26年に出られるかといったらそうではない」と気を引き締め、打撃力強化に取り組む。

「同じことをしていても勝てない」とリーグ3連覇に向けて先を見据える指揮官。ひとつ上のステージで繰り広げられる鷹の扇の要争いにも注目が集まる。