無双右腕も国際大会の〝魔力〟にのまれてしまうのか――。阪神・石井大智投手(28)が来年3月に開催されるWBCの日本代表メンバーに初めて選出された。
今季はNPB新記録となる50試合連続無失点の快挙を成し遂げるなど、大ブレーク。初の高専出身選手で独立リーグを経て、ドラフト8位入団から最高峰への切符をつかみ取り「今まで感じたことのないプレッシャーや不安などさまざまあると思いますが、WBC連覇に向け、少しでも力になれるように、そして自分の成長につなげられるように、精いっぱい頑張ります」とコメントした。
石井は今オフの契約更改で「将来を考えた時に、アメリカの野球というのを経験させていただきたいと言わせてもらいました」とポスティングシステムによるメジャー挑戦の意向を明かした。その思いは今回のWBCで加速するかもしれない。国際大会の舞台は多くの選手たちのMLBへの思いを強めてきたからだ。
2021年の東京五輪で世界一を達成した元チームメートの青柳晃洋投手(32=ヤクルト)は「メジャーを意識した最初(のキッカケ)はオリンピックです」と、24年オフにフィリーズとのマイナー契約で海を渡った。
また、巨人のエースだった菅野智之投手(36=オリオールズFA)もMLBでプレーする思いを固めたのは、17年に出場したWBC。念願をかなえるまでに時間を要したが「(準決勝の)ドジャー・スタジアムで投げて夢が明確になったというか、心から投げたいと思った」と語っていた。
阪神ではすでに佐藤輝や才木、森下が将来的なメジャー挑戦へ意欲を示している。その流れの中で、石井のWBC選出はMLB挑戦へ確固たる思いを植え付ける舞台にもなり得る。〝虎の心臓〟を担う絶対的な戦力だからこそ、球団にとっては喜びと同時に悩みを深める抜てきとなるかもしれない。












