女王爆誕! 今年で52回目を迎えた「東京スポーツ新聞社制定2025年度プロレス大賞supported byにしたんクリニック」選考委員会が16日に東京・江東区の東京スポーツ新聞社で行われ、最優秀選手賞(MVP)はスターダムの上谷沙弥(29)が初受賞した。女子選手の同賞受賞は史上初の快挙。併せて女子プロレス大賞も受賞した。半世紀以上にわたるプロレス大賞の歴史を変えた極悪女王が、喜びを爆発させた。授賞式は来年1月7日、都内のホテルで開催される。

8本のバラを持って登場した上谷沙弥
8本のバラを持って登場した上谷沙弥

 選考委員会でMVP候補に挙がったのは、上谷を含め新日本プロレスの棚橋弘至、後藤洋央紀、DDT&AEW&新日本3団体所属のKONOSUKE TAKESHITA、ノアのOZAWAの5選手。最初の投票で上谷が過半数となる11票を獲得し、初受賞が決定した。

 日本初の女性総理大臣が誕生した今年、マット界でも女性がトップに立つ快挙を成し遂げた。8本のバラを手に登場した上谷は「沙弥様がMVPを取ることは、そりゃあ、当たり前だよな!」と豪語。「諦めずにプロレスに光を感じて、ここまで歩んできた。今日プロレス界の頂点に立ったことでプロレスラー人生だけでなく、上谷沙弥の29年間の人生そのものが報われたよ」と語った。

 昨年12月に団体最高峰のワールド王座を初戴冠。7度の防衛を重ねる一方で、9月には新日本のSTRONG女子王座も獲得し、2冠王者に輝いた。そしてメディアに引っ張りだことなり、世間にプロレスをアピールした。今年7月に女子初のプロレス大賞MVP受賞をブチ上げた上谷は、女子プロレス大賞に目もくれず、真っすぐにプロレスと向き合い、歴史を変えるべく戦った。

「沙弥様が女子プロレス大賞を取ることは、誰が見ても当然のこと。それじゃあ何も話題にならないでしょ? MVPを取った方がプロレス界のためにもなると思って言い始めたんだよ。あとは、誰もやったことがないことを成し遂げたかったのはもちろん、沙弥様がヒールになった時に『お前にはヒールなんて向いてない』とか言ってきた人たちを黙らせたかった。圧倒的な存在感を放つ沙弥様から、もう目が離せなくなったはず」と高笑いだ。

女子プロレス史に残る戦いとなった4・27横浜の中野たむ戦
女子プロレス史に残る戦いとなった4・27横浜の中野たむ戦

 今回の受賞を伝えたい相手を問われると、家族、そして4月27日に「敗者引退マッチ」としてワールド王座防衛戦で激闘を繰り広げた中野たむの名前を挙げる。「最初、母はプロレスラーになることを反対していたから、ケンカの毎日だった。でも今はベルトを巻いたり、大きい場所で試合していることを心から応援してくれて、支えてくれている。今日で最高の親孝行ができたのかなって。そしてここまで頑張れたのは、中野たむのおかげ。中野たむのプロレス人生を私が背負ってるから、リング内外全てにおいて頑張れたし、どんな時も背中を押してくれていた存在。今回の受賞が伝わってるとうれしいな」と目を細めた。

 29日の両国国技館大会では、ワールド王座のV8戦で安納サオリを迎え撃つ。そして来年1月4日の新日本東京ドーム大会では、STRONG女子王座をかけてIWGP女子王者の朱里と2冠戦で激突する。「今までのプロレス人生の中でも、最高のキャリアで最高のコンディション。正直、誰にも負ける気がしない。沙弥様がスターダムのトップでいる限り安泰だ」と意気込む。

「52年の歴史があるプロレス大賞で、これまでは男子ばかりに注目がいっていた。でも、この沙弥様がMVPになったってことは全ての固定概念をブチ壊した。ここからも沙弥様がプロレスをメジャーシーンに引き上げて、誰も想像していないところまで連れていってやるよ」

 沙弥様の悪夢はまだまだ終わらない。

得意のポーズも披露
得意のポーズも披露

 ☆かみたに・さや 1996年11月28日生まれ。神奈川県出身。2014年、バイトAKBに合格して芸能界デビュー。スターダム発のアイドルグループへの参加をきっかけにプロレス界へ。19年8月10日後楽園大会で渡辺桃を相手にデビュー。23年3月にワンダー王座最多連続防衛記録「V15」を樹立した。24年7月に極悪軍団「H.A.T.E.」に加入。現在はワールド王座とSTRONG女子王座の2冠を保持する。必殺技はスタークラッシャー。〝闇に落ちた不死鳥〟の異名を持つ。168センチ、58キロ。

しもべ中のしもべ?上谷沙弥(左)を紙テープで祝福する岡田太郎社長
しもべ中のしもべ?上谷沙弥(左)を紙テープで祝福する岡田太郎社長

プロレス大賞選考委員会

【選考委員長】
初山潤一(東京スポーツ新聞社編集局次長)
【特別選考委員】
小橋建太
【選考委員】
渡辺卓幸(東京スポーツ新聞社運動二部部長)
紙谷光人(東京スポーツ新聞社写真映像部部長)
中村亜希子(東京スポーツ新聞社運動二部副部長)
岡本佑介(東京スポーツ新聞社運動二部次長)
内田忠宏(東京スポーツ新聞社写真映像部次長)
松下樹(東京スポーツ新聞社デジタルメディア室次長)
前田聡(東京スポーツ新聞社運動二部主任)
山口高明(東京スポーツ新聞社写真映像部主任)
木元理珠(東京スポーツ新聞社運動二部部員)

小佐野景浩(プロレスライター)
村田晴郎(フリーアナウンサー)
千葉修宏(日刊スポーツ)
藤川資野(デイリースポーツ)
仁木弘一(スポーツニッポン)
大西洋和(東京中日スポーツ)
湯沢直哉(週刊プロレス編集長)
井上光(週刊プロレス編集次長)<順不同>

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