今年で52回目を迎えた「東京スポーツ新聞社制定2025年度プロレス大賞supported byにしたんクリニック」選考委員会が16日に東京・江東区の東京スポーツ新聞社で行われ、年間最高試合賞(ベストバウト)は、1月1日のプロレスリング・ノア日本武道館大会で行われた清宮海斗(29)vs OZAWA(29)のGHCヘビー級王座戦に決定した。プロレス大賞初受賞となるOZAWAだが、やはり一筋縄とはいかない反応だ。自らの受賞をまさかの「プロレス界の敗北」と位置づけると悪態のオンパレード。一方の清宮は、敗れての受賞も素直に喜んだ。

エース・清宮(手前)の敗北は、マット界に衝撃を与えた
エース・清宮(手前)の敗北は、マット界に衝撃を与えた

 ベストバウトの選考は今年も大混戦となり、多種多様7試合がノミネート。新日本プロレス1月5日東京ドーム大会の「ケニー・オメガ vs ゲイブ・キッド」との決選投票の末、10票を獲得した清宮 vs OZAWAのGHC王座戦が選出された。

 昨年1月から欧州への海外遠征を行っていたOZAWAは同10月に帰国後、一度は清宮率いる「オールレべリオン」に合流した。しかし、直後に左足立方骨骨折で戦線離脱すると、欠場中の同11月に清宮を裏切り黒いユニット「TEAM 2000 X」に加入。そこから清宮の裏の一面を暴露するなど、これまでにない手法で注目を集めた。ケガからの復帰戦ともなった試合当日は、ラフファイトと華麗な飛び技を織り交ぜて観客を熱狂に導き、ベルトも奪取した。

 以降、ノアの観客動員数は目に見えて増加。こうした現象は「OZAWAショック」と呼ばれ、その引き金となった試合に選考委員から「この試合を機にノアが上昇気流に乗っていった」と高く評価された。

 栄えあるプロレス大賞初受賞だが、OZAWAは開口一番「今回はプロレス界の敗北だと思うよ」とまさかの言葉だ。その理由に「1月1日にやったことなんて、はっきり言って誰も覚えてないじゃん。それをね、この1年間引きずり続けるってどんだけプロレス界は話題がなかったんだよって」と悪態。

 さらに「こういうのって普通、年の後半の試合が取るもんじゃないの? 俺も9月まで試合してたから、人のことは言えないけどさあ…。この試合の印象を最後まで上回れなかったのは、本当に情けない1年だったのかなって思ったね」と大げさにため息をついた。

 また、候補に挙がっていたMVPを上谷沙弥(スターダム)に譲る結果になったことに「MVPじゃなかったのかーって。なんだろうなあ…」と天を仰ぐ。こちらについての胸中も、近日中に問う必要がありそうだ。

清宮(左)にとっては、ノアで初めての同世代ライバルの出現だった
清宮(左)にとっては、ノアで初めての同世代ライバルの出現だった

 一方の清宮は「素直にうれしいですね。自分の試合を評価していただけて。ノアとしてベストバウトを、この同世代の戦いで取れたというのが」と笑顔を見せる。自身が敗れた試合だけに「個人的な感情としては『負けた試合で取ってんじゃねえか!』っていうのはあります。でも、そこは〝ここが始まりだ〟ということで」と複雑な思いながらも前を向く。

 そして「今ノアのチャンピオンはInamura(稲村愛輝)ですし、自分たちのこの世代で、そしてノアで、この先もずっとベストバウトを取っていこうと思います」と力を込めるのだった。

 

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