今季からメッツに加入したフアン・ソト外野手(27)が激動の1年を終えた。
昨オフにヤンキースからFAとなったソトは激しい争奪戦の末、15年総額7億6500万ドル(約1147億円=当時)で合意。2023年オフにドジャースと大谷翔平投手(31)との間で交わされた、10年総額7億ドル(約1015億円)を上回る史上最高額となった。しかもニューヨーク間の移籍とあって決定直後からシーズン終了、オフに至るまで厳しい視線を向けられてきた。
そのソトのターニングポイントの一つとなったのが、メジャーデビューしたナショナルズ在籍時の2022年だ。圧倒的な打力で将来有望だったソトは〝生涯契約〟ともいえる「15年総額4億4000万ドル」という超大型契約を提示された。しかし、ソトはオファーを拒否し、同年8月に「2対6」という異例のトレードでパドレスに移籍した。当時の決断について、ソトは同じドミニカ共和国出身の記者、ヘクター・ゴメス氏にこう答えている。
「あらゆる要素を分析して整理した結果、契約条件や自身のキャリア形成を考えると、最善の選択とは言えませんでした。だからこそ断る決断をしたんです。難しい選択ではありましたが、私にとってはそれほど苦渋の決断ではありませんでした。なぜなら、カネを目的にこの仕事をしているわけではないですから」
パドレスでは23年までプレーし、ヤンキースでFAとなり、メッツと渡り歩いてきた。この発言に対し、米メディア「エッセンシャリー・スポーツ」は13日(同14日)、「ソトにとってより重要だったのは方向性だった。ナショナルズが本当に優勝できるレベルのチームをつくるために投資しているとは感じていなかった。そして驚くべきことに、彼の考えは非常に理にかなっていた」と理解を示した。
その根拠としたのは球団側の努力だ。「2019年の優勝前、ナショナルズはMLBでも最も支出の多い球団の一つだった。2015年と2018年には選手年俸総額で5位にランクインしていた。しかし、2021年までに年俸総額で13位に落ち込み、2023年には25位、2024年には24位へと順位を下げた」。要するに、資金を投入してチームを積極的に強化しない〝体質〟をソトが見抜いていたというわけだ。
ただ、新天地のメッツでは今オフ、守護神のディアス、主砲のアロンソが流出。激動の波にのまれ、リンドアとの不仲説まで流れる中、悲願のワールドシリーズ制覇を成し遂げられるのか――。












