ソフトバンクの近藤健介外野手(32)が来春に行われるWBCへ〝近藤節〟で覚悟を示した。11日に福岡市内でオリックス・西川ら計7人の自主トレ仲間とトークショーを開催した近藤。気の知れた仲間たちと今季を振り返るとともに、来季を見据えた。

 今季は開幕直後のヘルニア手術から始まり左かかと痛や左脇腹痛など、度重なるケガに苦しんだ。チームはリーグ連覇、日本一を達成したものの、出場は移籍後、最も少ない75試合。近藤はステージ上で「うれしさは一瞬。(振り返ると)なにもしてないなと」と正直な胸の内を明かし「個人としては悔しさやモヤモヤした感じが残るシーズン」と唇をかんだ。それだけに来季は「ケガをしないこと」が最優先事項。今オフは腰の負担を減らす動き方や打撃フォームにも着手している。

 そんな中で来春には野球の祭典・WBCが待ち構える。前回大会では大谷の前を担う2番打者として持ち前の打棒を発揮して世界一に貢献。連覇の期待がかかる今大会も主力候補のひとりで、近藤自身も出場へ強い意欲を示している。その一方で、出場選手にはWBCへ向けた早めの調整が余儀なくされる。年間を通しての稼働時間やたまる疲労は例年よりも増えるため「シーズン完走」を掲げる近藤にとっては懸念材料ともなりかねない。だが、近藤はこうした不安をハッキリとした口調で一蹴した。

「そこは国の代表。なるようにはなると思う。後のことを考えて出るぐらいなら出ない方がいいと思う。選ばれるのであればまずはそこに全力で、というのはある」

 プロは結果を残せない者は消えていく厳しい世界。それだけに代表入りするような選手でも自身のキャリアを考慮し、簡単には決断を下せないケースもある。だが、近藤は圧倒的な技術でチームのみならず日本球界で確固たる地位を築いてきた巧打者。「後のことを考えて出るぐらいなら出ない方がいい」という覚悟が表れた言葉は近藤だからこそ言えるものだった。

 前回大会後の2023年シーズンはキャリア唯一の全試合出場を果たして本塁打王、打点王の2冠を達成。すでに「影響を感じさせない」1年を送った実績もある。3月に栄冠をつかみそのままシーズン完走へ、来季こそは個人でも晴れやかな1年を目指す。