引退後の役割は――。米国・WWEでプロレス史上最多となる最高峰王座獲得17度のレジェンド、ジョン・シナ(48)が13日(日本時間14日)の「サタデーナイツ・メインイベント」(ワシントンDC)で引退する。

 2002年6月のデビューから23年半にわたるWWEでのキャリアが幕引きとなるが「ABEMA」にて放送された8日(日本時間9日)のロウ(ミズーリ州カンザスシティー)では、引退試合で対戦する〝皇帝〟グンター(38)がオープニングに登場。「倒すだけじゃ足りん。前代未聞のことをやったる。魂を折るぞ。貴様をイジメたる。脳天から叩きつけて首を絞めたる」と不敵に宣言した上で「ネバーギブアップ」を信条としてきたシナの口から「ギブアップ」を言わせて引導を渡すと予告した。

 一方でシナは昨年7月に引退を発表したが、かねて「スポーツエンターテインメントの引退の多くは不誠実だ。『引退する』と言いながら2年後に戻ってくる。俺はそれを正したい。これで終わりだ」と話しており、復帰は絶対にしないと話してきた。ただプロレス界、WWEと完全に縁を切るわけではない。

 この日、YouTubeのWWE公式チャンネルで「FOXスポーツ」の著名なリポーター、トム・リナルディ氏によるシナのインタビューが公開された。その中でシナは「最後の部分が真実だ。俺はWWEのアンバサダーになるんだ。もう5年間の契約を結んだよ」と明かし「従業員として、貢献できる一員として、このファミリーにできる限り長くいたいと思っている」と説明した。

 プロレスラーとしての契約は13日のラストマッチで終了するが、その後はWWEに「アンバサダー」として籍を置く。期間も5年の長期契約となった。リング復帰は変わらず「100%ない」と否定するも、「アンバサダー」としての活動についてはこう語る。

「アンバサダーとして第2の山を登るのを楽しみにしている。アンバサダーになれば、より多くの人に番組を見てもらうことができるからね。そもそもそれが俺の目標だった。これまで時間を割くことができなかったけど、才能ある選手たちに指導できる。彼らと座って『君は本当はどんな人間なんだ?』などと聞くことができる。俺は才能ある選手をテレビに出したいし、そういうことにワクワクしてるんだ」

 引退試合のアンダーカードでも、シナは次世代にチャンスを与えるため、団体CCO(最高コンテンツ責任者)のトリプルHにトップスター vs 若手選手を提案した。引退後はもちろんハリウッドでの活動がメインだろうが、WWEでは次世代の〝メンター〟として若手育成に尽力していくようだ。