若手大抜てきのワケは――。米国・WWEでプロレス史上最多となる最高峰王座獲得17度のレジェンド、ジョン・シナ(48)が13日(日本時間14日)の「サタデーナイツ・メインイベント」(ワシントンDC)で引退する。ファイナルマッチの対戦相手も、「ラストタイム・イズ・ナウ・トーナメント」を勝ち抜いた〝皇帝〟グンター(38)に決定した。
シナは自身のXを更新し、グンター戦へ向け「ラストマッチの舞台が整った。この壮大な夜に敬意を抱き、ファイナルチャレンジの資格を勝ち取った相手と対峙できることを光栄に思う! 俺は全力を尽くす、彼もまた同じはず! ファイナルタイムを見逃すな!」と熱いメッセージを投稿した。2002年6月のWWEデビューから23年半にわたるキャリアがいよいよ終幕を迎えるが、一方で同大会のアンダーカードも決まり出した。
シナとは今年2度一騎打ちしてエースのバトンを渡された統一WWE王者コーディ・ローデスが、ナイジェリア出身のNXT王者で27歳の新鋭オバ・フェミと対戦。女子グランドスラム達成者のベイリーは、前NXT女子北米王者で26歳の新星ソル・ルカと激突する。レジェンドは引退試合のアンダーカードとして、トップ選手vs第3ブランド・NXTの選手が行われることを発表していたが、実際にこの若手大抜てきはシナのアイデアだったという。
米ウェブサイト「ザ・リンガー」でビル・シモンズ氏のインタビューを受けたシナによると、団体CCO(最高コンテンツ責任者)のトリプルH(ポール・レベック氏)に連絡し、「サタデーナイツ・メインイベント」を自身のトリビュート番組にしたくないといい、こう提案した。
「試合をやれば、その夜は完結する。でもその前に、視聴者が確実にチャンネルを合わせる夜に、満員の会場で、観客が注目する、最後の関連性のあるエネルギーを投入するんだ。業界の未来を見せようよ」
その上でCMパンクやシャーロット・フレアーといったトップスターと、NXT若手選手の対戦を発案し「そうすれば、(若手選手は)もしかしたら『俺もここで戦いたい』と思うかもしれない」(シナ)。自身の功績をたたえるより、若手レスラーに大舞台でのチャンスを与えるべきだと訴えた。これにトリプルHは「素晴らしいアイデアだ」と呼応し、実現にいたったようだ。
人気映画「ワイルド・スピード」シリーズ出演や、DCコミックスのキャラクター「ピースメーカー」を演じ、ハリウッドでもスターとなったシナはプロレス引退後、俳優業に専念するとみられている。それでもプロレス界で賛否両論を浴び続けてきた男は、最後の舞台で自身の栄光に浸るのではなく、業界の未来に尽力することを選択した。シナも「これが俺の去り際だよ」と語っている。












